リスク管理2018年4月1日時点の法令に基づく出題です
2018年9月 FP2級学科 問14
契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の保険料等の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとし、いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。
- 1被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険では、保険期間のうち前半6割に相当する前払期間が経過するまでは支払保険料の2分の1相当額を資産に計上し、前払期間経過後は資産計上された額を期間の経過に応じ取り崩して損金の額に算入することができる。
- 2被保険者が役員・従業員全員、死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人である個人年金保険の支払保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
- 3被保険者が特定の役員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、全額を資産に計上する。
- 4被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険を解約して受け取った解約返戻金は、資産に計上していた保険料積立金等との差額を雑収入または雑損失として計上する。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
契約者を法人とする生命保険契約について、保険金等の受取人の組み合わせに応じた保険料の経理処理を問う問題である。
正解の根拠
個人年金保険で年金受取人が法人である場合、法人が給付を受ける権利に対応する保険料は資産に計上する取扱いとなり、保険料の2分の1相当額を損金とする扱いは、死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人という養老保険などの形で認められるものである。肢2は、この区別を誤っている。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。長期平準定期保険の前払期間中は2分の1を資産計上し、経過後に取り崩す。
肢2:不適切。年金受取人が法人の個人年金保険の保険料は全額を資産計上する。
肢3:適切。受取人がいずれも法人の養老保険は全額を資産計上する。
肢4:適切。解約返戻金との差額は雑収入または雑損失となる。
一言まとめ
受取人が全て法人なら全額資産計上、遺族と法人に分かれる養老保険なら2分の1ずつと整理する。
一問一答各肢の正誤
○肢1被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険では、保険期間のうち前半6割に相当する前払期間が経過するまでは支払保険料の2分の1相当額を資産に計上し、前払期間経過後は資産計上された額を期間の経過に応じ取り崩して損金の額に算入することができる。
長期平準定期保険で被保険者が役員、受取人が法人の場合、前払期間中は支払保険料の2分の1相当額を資産計上し、経過後は取り崩して損金算入できる。
×肢2被保険者が役員・従業員全員、死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人である個人年金保険の支払保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
年金受取人が法人の個人年金保険の支払保険料は、全額を資産に計上するのが原則であり、2分の1を損金とする扱いは当てはまらない。
○肢3被保険者が特定の役員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、全額を資産に計上する。
特定の役員が被保険者で、死亡保険金と満期保険金の受取人がいずれも法人である養老保険の保険料は、全額が資産計上となる。
○肢4被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険を解約して受け取った解約返戻金は、資産に計上していた保険料積立金等との差額を雑収入または雑損失として計上する。
終身保険を解約して受け取った解約返戻金と資産計上していた保険料積立金等との差額は、雑収入または雑損失として計上する。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2018年9月 問14 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2018年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。