FP2 / 2021年5月 / 問32公表解答どおり

タックスプランニング2020年10月1日時点の法令に基づく出題です

2021年5月 FP2級学科 問32

所得税の損益通算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 1公的年金等以外の雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
  2. 2不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額は、上場株式等に係る譲渡所得の金額と損益通算することができる。
  3. 3総合課税の対象となる事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、公的年金等に係る雑所得の金額と損益通算することができる。
  4. 4一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。

正解と解説AI解説

正解 肢3

本問の論点

所得税の損益通算について、どの所得の損失を、どの所得の金額から控除できるのかを問う問題です。通算の対象となる損失の種類が限られている点と、通算先の所得の範囲を整理して判断します。

正解の根拠

所得税法第69条第1項は、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の金額の計算上生じた損失があるときは、これを他の各種所得の金額から控除すると定めている。事業所得の損失は、この列挙に含まれるため、公的年金等に係る雑所得を含む他の所得の金額から控除できる。よって、正解は肢3。

各肢の検討

肢1:雑所得の損失は損益通算の対象となる損失に含まれず、不動産所得の金額と通算できないため不適切。

肢2:上場株式等の譲渡に係る所得は、その譲渡に係る事業所得・譲渡所得・雑所得の間で損失を控除する仕組みで計算される。不動産所得の損失との通算は定められておらず不適切。

肢3:事業所得の損失は通算の対象であり、公的年金等に係る雑所得の金額からも控除できるため適切。

肢4:一時所得の損失は通算の対象となる損失に挙げられておらず、給与所得の金額と通算できないため不適切。

一言まとめ

損益通算できる損失は、不動産・事業・山林・譲渡の各所得の損失だけです。雑所得や一時所得の損失は通算できないと覚えましょう。

一問一答各肢の正誤

  1. ×肢1公的年金等以外の雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。

    雑所得の損失は、損益通算の対象として挙げられた損失に含まれないため、不動産所得の金額と通算することはできない。

  2. ×肢2不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額は、上場株式等に係る譲渡所得の金額と損益通算することができる。

    上場株式等の譲渡に係る所得は、上場株式等の譲渡に係る各所得の間で損失を控除する仕組みで計算され、不動産所得の損失との通算は定められていない。

  3. ○肢3総合課税の対象となる事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、公的年金等に係る雑所得の金額と損益通算することができる。

    事業所得の損失は損益通算の対象であり、他の各種所得の金額から控除できるので、公的年金等に係る雑所得とも通算できる。

  4. ×肢4一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。

    一時所得の損失は、損益通算の対象となる損失として挙げられていないため、給与所得の金額と通算することはできない。

関連条文解説で引用

  • 所得税法第69条第1項
  • 租税特別措置法施行令第25条の9第1項

出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2021年5月 問32 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。

解説は2020年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。

出典:問題と正解は日本FP協会・金融財政事情研究会の2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験を加工して作成しています(各問のページに個別の出典を記載)。 本サイトは非公式の学習サイトであり、両団体が提供するものではありません。

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