タックスプランニング2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問34
所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1納税者が医療費を支払った場合には、支払った医療費の金額の多寡にかかわらず、その年中に支払った金額の全額を、医療費控除として控除することができる。
- 2納税者が自己の負担すべき社会保険料を支払った場合には、支払った社会保険料の金額の多寡にかかわらず、その年中に支払った金額の全額を、社会保険料控除として控除することができる。
- 3納税者が生命保険の保険料を支払った場合には、支払った保険料の金額の多寡にかかわらず、その年中に支払った金額の全額を、生命保険料控除として控除することができる。
- 4納税者が国に対して特定寄附金を支払った場合には、支払った特定寄附金の金額の多寡にかかわらず、その年中に支払った金額の全額を、寄附金控除として控除することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
所得控除のうち、支払った金額の全額を控除できるものはどれかを問う問題である。医療費控除・社会保険料控除・生命保険料控除・寄附金控除の控除額の計算方法の違いが論点となる。
正解の根拠
所得税法第74条第1項は、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合には、その支払った金額を総所得金額等から控除すると定めている。上限や足切りの定めはなく、全額が控除の対象となる。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:不適切。医療費控除は、保険金などで補塡される金額や一定の足切り額を差し引いて計算し、上限もあるため全額は控除できない。
肢2:適切。自己の負担すべき社会保険料を支払った場合は、その支払った金額の全額が社会保険料控除の対象となる(所得税法第74条第1項)。
肢3:不適切。新生命保険料の合計額が8万円を超える場合の控除額は4万円である(所得税法第76条第1項第1号)。さらに生命保険料控除の合計額は12万円が限度となる(所得税法第76条第4項)。
肢4:不適切。寄附金控除の額は、特定寄附金の合計額(総所得金額等の合計額の40%相当額が限度)から2,000円を差し引いた金額である(所得税法第78条第1項)。
一言まとめ
支払額の全額が控除されるのは社会保険料控除。医療費・生命保険料・寄附金の各控除は足切りや上限があると覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1納税者が医療費を支払った場合には、支払った医療費の金額の多寡にかかわらず、その年中に支払った金額の全額を、医療費控除として控除することができる。
医療費控除は、支払った医療費から保険金などで補塡される金額や一定の足切り額を差し引いて計算し、控除額に上限もあるため、全額は控除できない。
○肢2納税者が自己の負担すべき社会保険料を支払った場合には、支払った社会保険料の金額の多寡にかかわらず、その年中に支払った金額の全額を、社会保険料控除として控除することができる。
自己の負担すべき社会保険料を支払った場合、その支払った金額の全額を総所得金額等から控除できる。
×肢3納税者が生命保険の保険料を支払った場合には、支払った保険料の金額の多寡にかかわらず、その年中に支払った金額の全額を、生命保険料控除として控除することができる。
新生命保険料の合計額が8万円を超える場合の控除額は4万円であり、生命保険料控除の合計額も12万円が限度となるため、全額は控除できない。
×肢4納税者が国に対して特定寄附金を支払った場合には、支払った特定寄附金の金額の多寡にかかわらず、その年中に支払った金額の全額を、寄附金控除として控除することができる。
寄附金控除の額は、特定寄附金の合計額(総所得金額等の合計額の40%相当額が限度)から2,000円を差し引いた金額であり、全額は控除できない。
関連条文解説で引用
- 所得税法第74条第1項
- 所得税法第76条第1項第1号
- 所得税法第76条第4項
- 所得税法第78条第1項
- 所得税法第78条第1項第1号
- 所得税法第78条第1項第2号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問34 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。