相続・事業承継2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問52
親族等に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1親族の範囲は、6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族である。
- 2養子縁組(特別養子縁組ではない)が成立した場合であっても、養子と実方の父母との親族関係は終了しない。
- 3直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務があるが、家庭裁判所は、特別の事情があるときは、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
- 4相続人が被相続人の子である場合、実子と養子の法定相続分は同じであるが、嫡出でない子の法定相続分は、嫡出子の法定相続分の2分の1である。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
民法の親族に関する規定のうち、親族の範囲、普通養子縁組と実方との親族関係、扶養義務者の範囲、子の法定相続分を問う問題である。
正解の根拠
現行の民法では、嫡出でない子の法定相続分は嫡出子の法定相続分と同じであり、2分の1とする区別はない。したがって、嫡出でない子の法定相続分を嫡出子の2分の1とする肢4は誤りである。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:適切。親族の範囲は、6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族である。
肢2:適切。民法第817条の2第1項は、実方の血族との親族関係が終了する縁組を特別養子縁組としている。普通養子縁組では、養子と養親およびその血族との間に血族間と同一の親族関係が生じる(民法第727条第1項)。一方、実方の父母との親族関係は終了しない。
肢3:適切。直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある(民法第877条第1項)。家庭裁判所は、特別の事情があるときは、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる(民法第877条第2項)。
肢4:不適切。実子と養子の法定相続分が同じという前半は正しいが、嫡出でない子を2分の1とする後半が誤りである。
一言まとめ
実方との親族関係が終了するのは特別養子縁組だけ。子の法定相続分は、実子・養子、嫡出子・嫡出でない子の区別なく同じと覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1親族の範囲は、6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族である。
民法上の親族の範囲は、6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族であり、記述は正しい。
○肢2養子縁組(特別養子縁組ではない)が成立した場合であっても、養子と実方の父母との親族関係は終了しない。
実方の血族との親族関係が終了するのは特別養子縁組であり、普通養子縁組では養子と実方の父母との親族関係は終了しない。
○肢3直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務があるが、家庭裁判所は、特別の事情があるときは、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
直系血族および兄弟姉妹は互いに扶養義務があり、家庭裁判所は特別の事情があるときは3親等内の親族間にも扶養の義務を負わせることができる。
×肢4相続人が被相続人の子である場合、実子と養子の法定相続分は同じであるが、嫡出でない子の法定相続分は、嫡出子の法定相続分の2分の1である。
実子と養子の法定相続分が同じである点は正しいが、嫡出でない子の法定相続分も嫡出子と同じであり、2分の1とする部分が誤りである。
関連条文解説で引用
- 民法第817条の2第1項
- 民法第817条の9第1項
- 民法第877条第1項
- 民法第877条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問52 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。