ライフプランニングと資金計画2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2024年9月 FP2級学科 問2
ファイナンシャル・プランナー(以下「FP」という)の顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし、最も不適切なものはどれか。
- 1生命保険募集人の登録を受けていないFPのAさんは、ライフプランについて相談に来た顧客に対して、生命保険の一般的な商品内容や目的別の活用方法を有償で説明した。
- 2社会保険労務士の登録を受けていないFPのBさんは、顧客から老齢厚生年金の繰下げ支給について相談を受け、有償で老齢厚生年金の支給繰下げ請求書を作成し、請求手続きを代行した。
- 3司法書士の登録を受けていないFPのCさんは、顧客から将来判断能力が不十分になった場合の財産の管理を依頼され、有償で当該顧客の任意後見受任者となった。
- 4弁護士の登録を受けていないFPのDさんは、顧客から公正証書遺言の作成時の証人になることを要請され、証人としての欠格事由に該当しないことを確認したうえで、有償で証人になった。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
社会保険労務士、生命保険募集人、司法書士、弁護士といった他の専門家の独占業務と、資格を持たないFPが行える業務との境界(関連業法)を問う問題である。具体的な手続きの代行や契約の代理・媒介に踏み込んでいるかどうかが判断の分かれ目になる。
正解の根拠
年金の請求書などの書類を作成し、行政機関への提出手続きを代行することを報酬を得て行うのは、社会保険労務士の独占業務である。社会保険労務士の登録を受けていないFPが、老齢厚生年金の支給繰下げ請求書を有償で作成し、請求手続きを代行することはできない。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。一般的な商品内容や活用方法の説明は保険募集にあたらず、募集人登録がなくても有償で行える。
肢2:不適切。請求書の作成・手続き代行を有償で行うことは社会保険労務士の独占業務にあたる。
肢3:適切。任意後見受任者に資格は不要であり、FPが有償で受任者となることができる。
肢4:適切。公正証書遺言の証人は欠格事由に該当しなければ資格は不要であり、有償で証人となれる。
一言まとめ
「一般的な説明」はFPでもできるが、「書類作成・手続き代行」や「契約の代理・媒介」は資格者の独占業務と覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1生命保険募集人の登録を受けていないFPのAさんは、ライフプランについて相談に来た顧客に対して、生命保険の一般的な商品内容や目的別の活用方法を有償で説明した。
生命保険の一般的な商品内容や目的別の活用方法を説明することは、保険契約の締結の代理・媒介である保険募集にはあたらないため、募集人登録がなくても有償で行える。
×肢2社会保険労務士の登録を受けていないFPのBさんは、顧客から老齢厚生年金の繰下げ支給について相談を受け、有償で老齢厚生年金の支給繰下げ請求書を作成し、請求手続きを代行した。
老齢厚生年金の支給繰下げ請求書を作成し請求手続きを代行することを有償で行うのは、社会保険労務士の独占業務である書類作成・提出代行にあたり、社会保険労務士でないFPは行えない。
○肢3司法書士の登録を受けていないFPのCさんは、顧客から将来判断能力が不十分になった場合の財産の管理を依頼され、有償で当該顧客の任意後見受任者となった。
任意後見受任者になるために司法書士や弁護士などの資格は必要とされないため、資格のないFPが有償で任意後見受任者となることは問題ない。
○肢4弁護士の登録を受けていないFPのDさんは、顧客から公正証書遺言の作成時の証人になることを要請され、証人としての欠格事由に該当しないことを確認したうえで、有償で証人になった。
公正証書遺言の証人には欠格事由に該当しない者であれば特段の資格は不要であり、弁護士でないFPが欠格事由を確認したうえで有償で証人となることは問題ない。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年9月 問2 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。