リスク管理2017年4月1日時点の法令に基づく出題です
2017年9月 FP2級学科 問15
契約者(=保険料負担者)を法人、被保険者を役員とする生命保険契約の経理処理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。
- 1入院給付金の受取人が法人である医療保険(10年更新)の入院給付金は、その全額を雑収入に計上する。
- 2死亡保険金受取人が法人である終身保険を解約して受け取った解約返戻金は、その全額を雑収入に計上する。
- 3死亡保険金受取人および満期保険金受取人がいずれも法人である養老保険の保険料は、全額を損金に算入する。
- 4死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険について、保険期間の前半6割相当期間においては、保険料の全額を資産に計上する。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
契約者と保険金受取人が法人、被保険者が役員である生命保険契約について、保険料の経理処理と、受け取った給付金や解約返戻金の経理処理を問う問題である。保険の種類ごとに、資産に計上するか損金に算入するか、収入として何を計上するかを区別しておく必要がある。
正解の根拠
医療保険(10年更新)のような掛け捨ての保険は、保険料を損金に算入する一方、法人が受取人となる入院給付金は全額を雑収入に計上する。貯蓄性のある保険では保険料の一部または全部を資産に計上する点が異なる。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:適切。入院給付金は全額を雑収入に計上する。
肢2:不適切。終身保険の保険料は保険積立金として資産に計上済みであり、解約返戻金との差額を雑収入または雑損失とする。全額が雑収入ではない。
肢3:不適切。死亡・満期の受取人がともに法人の養老保険は、保険料の全額を資産に計上し、損金には算入しない。
肢4:不適切。長期平準定期保険は、前半の期間は保険料の一部を資産に計上し、残りを損金に算入する。全額を資産に計上するのではない。
一言まとめ
掛け捨ては損金、貯蓄性のある保険は資産計上、受け取った給付金は雑収入と整理しておく。
一問一答各肢の正誤
○肢1入院給付金の受取人が法人である医療保険(10年更新)の入院給付金は、その全額を雑収入に計上する。
入院給付金は法人が受取人であれば法人の収入となり、掛け捨ての保険料が損金処理されることと対応して、全額を雑収入に計上する。
×肢2死亡保険金受取人が法人である終身保険を解約して受け取った解約返戻金は、その全額を雑収入に計上する。
終身保険の保険料は保険積立金として資産に計上されており、解約返戻金は積立金を取り崩した差額を雑収入または雑損失とするため、全額が雑収入ではない。
×肢3死亡保険金受取人および満期保険金受取人がいずれも法人である養老保険の保険料は、全額を損金に算入する。
死亡・満期の受取人がともに法人の養老保険は貯蓄性があり、保険料の全額を保険積立金として資産に計上し、損金には算入しない。
×肢4死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険について、保険期間の前半6割相当期間においては、保険料の全額を資産に計上する。
長期平準定期保険は前半の期間に保険料の一部を資産に計上し残りを損金に算入する処理であり、全額を資産に計上するわけではない。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2017年9月 問15 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2017年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。