相続・事業承継2017年10月1日時点の法令に基づく出題です
2018年1月 FP2級学科 問60
最新の相続・事業承継の動向に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1平成29年1月1日から、取引相場のない株式等を評価する際の判定基準における会社規模の区分が改正された。
- 2国税庁が発表した相続税の申告状況によると、日本全体で平成27年中に相続税の課税対象となった被相続人数は、平成26年より増加した。
- 3日本公証人連合会が発表した遺言公正証書作成件数によれば、1年間に全国で作成された遺言公正証書の件数は、平成19年から平成28年までの10年間にわたり、減少が続いていた。
- 4平成29年度税制改正において、非上場株式等についての贈与税の納税猶予および免除の特例を受ける場合の贈与税額の計算に当たって、相続時精算課税を適用できることとなった。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
相続・事業承継に関する最近の動向について、統計の傾向や税制改正の内容が正しいかを問う問題である。「最も不適切なもの」を選ぶ点に注意が必要である。
正解の根拠
肢3は、遺言公正証書の作成件数が平成19年から平成28年までの10年間にわたり減少が続いていたとする。しかし、実際には作成件数は増加傾向にあり、減少が続いたという記述は事実と合わない。他の肢は、改正の内容や統計の傾向を正しく述べている。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:平成29年1月1日から、取引相場のない株式等を評価する際の判定基準における会社規模の区分が改正されており、適切である。
肢2:相続税の課税対象となった被相続人数は、平成27年中に平成26年より増加しており、適切である。
肢3:遺言公正証書の作成件数は減少が続いたとはいえず、記述は誤りであるため不適切である。
肢4:平成29年度税制改正により、非上場株式等の贈与税の納税猶予の特例を受ける場合の贈与税額の計算に相続時精算課税を適用できることとなった(措置法第70条の7第2項第5号)。適切である。
一言まとめ
統計問題は「増えたか減ったか」の方向性を押さえる。遺言公正証書の作成件数は長期的に増加傾向と覚えておく。
一問一答各肢の正誤
○肢1平成29年1月1日から、取引相場のない株式等を評価する際の判定基準における会社規模の区分が改正された。
平成29年1月1日から、取引相場のない株式等の評価における会社規模の区分の判定基準が改正されており、記述は正しい。
○肢2国税庁が発表した相続税の申告状況によると、日本全体で平成27年中に相続税の課税対象となった被相続人数は、平成26年より増加した。
相続税の課税対象となった被相続人数は、平成27年中に平成26年より増加しており、記述は事実と合っている。
×肢3日本公証人連合会が発表した遺言公正証書作成件数によれば、1年間に全国で作成された遺言公正証書の件数は、平成19年から平成28年までの10年間にわたり、減少が続いていた。
遺言公正証書の作成件数は増加傾向にあり、10年間にわたり減少が続いたという記述は事実と異なり誤っている。
○肢4平成29年度税制改正において、非上場株式等についての贈与税の納税猶予および免除の特例を受ける場合の贈与税額の計算に当たって、相続時精算課税を適用できることとなった。
平成29年度税制改正で、非上場株式等の贈与税の納税猶予の特例を受ける場合の贈与税額の計算に相続時精算課税を適用できるようになった。
関連条文解説で引用
- 措置法第70条の7第2項第5号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2018年1月 問60 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2017年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。