不動産2017年10月1日時点の法令に基づく出題です
2018年5月 FP2級学科 問44
借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、同法第22条から第24条の定期借地権等以外の借地権を普通借地権という。
- 1普通借地権の存続期間満了に伴い、借地権者が借地権設定者に契約の更新を請求したときは、その土地の上に建物が存在しなくても、従前の契約と同一条件で契約を更新したものとみなされる。
- 2普通借地権の当初の存続期間が満了し、更新する場合、当事者間で更新後の存続期間を更新の日から10年と定めたときであっても、更新後の存続期間は更新の日から20年とされる。
- 3事業用定期借地権等の設定を目的とする契約は、公正証書によって締結しなければならない。
- 4事業用定期借地権等においては、建物の用途は事業用に限定されているため、法人の従業員向けの社宅の用に供する建物の所有を目的として設定することができない。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
借地借家法の借地権に関する記述のうち、最も不適切なものを選ぶ問題である。普通借地権の更新請求の要件、更新後の存続期間、事業用定期借地権等の契約方式と建物の用途が問われている。
正解の根拠
借地借家法第5条第1項は、借地権の存続期間が満了する場合に借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなすと定めている。ただし書により、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは更新したものとはみなされない(借地借家法第5条第1項)。したがって、建物が存在しなくても更新したものとみなされるとする肢1は誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:建物がなければ更新したものとみなされないので不適切。
肢2:最初の更新の期間は20年とされるので適切。
肢3:事業用定期借地権等の設定契約は公正証書でしなければならないので適切。
肢4:社宅は居住の用に供する建物であり、事業用定期借地権等の対象とならないので適切。
一言まとめ
普通借地権の更新請求による更新は、建物があることが前提である。事業用定期借地権等は、居住用の建物を目的にできない。
一問一答各肢の正誤
×肢1普通借地権の存続期間満了に伴い、借地権者が借地権設定者に契約の更新を請求したときは、その土地の上に建物が存在しなくても、従前の契約と同一条件で契約を更新したものとみなされる。
更新請求により更新したものとみなされるのは建物がある場合に限られ、建物が存在しなければ更新したものとはみなされない。
○肢2普通借地権の当初の存続期間が満了し、更新する場合、当事者間で更新後の存続期間を更新の日から10年と定めたときであっても、更新後の存続期間は更新の日から20年とされる。
最初の更新の期間は更新の日から20年であり、当事者がこれより長い期間を定めたときだけその期間となるため、10年と定めても20年となる。
○肢3事業用定期借地権等の設定を目的とする契約は、公正証書によって締結しなければならない。
事業用定期借地権等の設定を目的とする契約は、公正証書によってしなければならない。
○肢4事業用定期借地権等においては、建物の用途は事業用に限定されているため、法人の従業員向けの社宅の用に供する建物の所有を目的として設定することができない。
事業用定期借地権等は、専ら事業の用に供する建物(居住の用に供するものを除く)の所有を目的とするため、従業員向けの社宅の所有を目的として設定できない。
関連条文解説で引用
- 借地借家法第5条第1項
- 借地借家法第4条第1項
- 借地借家法第23条第3項
- 借地借家法第23条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2018年5月 問44 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2017年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。