金融資産運用2018年10月1日時点の法令に基づく出題です
2019年1月 FP2級学科 問29
上場株式等の配当および譲渡に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1上場株式等の配当所得(一定の大口株主等が受ける配当に係る所得を除く)について、確定申告をする場合、総合課税に代えて申告分離課税を選択することができる。
- 2上場株式等の配当所得(一定の大口株主等が受ける配当に係る所得を除く)について、総合課税を選択する場合、上場株式等の譲渡損失の金額と損益通算することができる。
- 3上場株式等の譲渡損失の金額は、特定公社債等の利子等に係る利子所得と損益通算することができる。
- 4損益通算してもなお控除しきれない上場株式等の譲渡損失の金額は、確定申告をすることにより、翌年以後3年間にわたって繰り越すことができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
上場株式等の配当所得に係る課税方式の選択と、譲渡損失の損益通算・繰越控除の取扱いを問う問題である。最も不適切な記述を選ぶ点に注意する。
正解の根拠
措置法第37条の12の2第1項は、上場株式等に係る譲渡損失の金額を、上場株式等に係る配当所得等の金額を限度として控除すると定めている。総合課税を選択した配当所得には申告分離課税の規定が適用されないため、譲渡損失と損益通算できない。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:確定申告書に適用を受ける旨を記載すれば、大口株主等を除く上場株式等の配当所得は申告分離課税を選べる(措置法第8条の4第2項)。適切。
肢2:総合課税を選ぶと、譲渡損失の金額と損益通算することはできない。不適切。
肢3:特定公社債の利子は上場株式等に係る配当所得等に含まれ、譲渡損失と損益通算できる(措置法第8条の4第1項第6号)。適切。
肢4:控除しきれない譲渡損失は、確定申告を続けることで翌年以後3年間繰り越して控除できる(措置法第37条の12の2第5項)。適切。
一言まとめ
損益通算の相手は申告分離課税の配当所得等であり、総合課税を選ぶと通算できない。
一問一答各肢の正誤
○肢1上場株式等の配当所得(一定の大口株主等が受ける配当に係る所得を除く)について、確定申告をする場合、総合課税に代えて申告分離課税を選択することができる。
確定申告書に適用を受ける旨を記載すれば、大口株主等を除く上場株式等の配当所得は申告分離課税を選択できる。
×肢2上場株式等の配当所得(一定の大口株主等が受ける配当に係る所得を除く)について、総合課税を選択する場合、上場株式等の譲渡損失の金額と損益通算することができる。
総合課税を選択した配当所得は上場株式等に係る配当所得等の金額に含まれず、譲渡損失の金額と損益通算できない。
○肢3上場株式等の譲渡損失の金額は、特定公社債等の利子等に係る利子所得と損益通算することができる。
特定公社債の利子は上場株式等に係る配当所得等に含まれるため、譲渡損失の金額と損益通算することができる。
○肢4損益通算してもなお控除しきれない上場株式等の譲渡損失の金額は、確定申告をすることにより、翌年以後3年間にわたって繰り越すことができる。
控除しきれない譲渡損失は、確定申告を続けることで翌年以後3年間にわたり繰り越して控除することができる。
関連条文解説で引用
- 措置法第8条の4第2項
- 措置法第37条の12の2第1項
- 措置法第8条の4第1項第6号
- 措置法第37条の12の2第5項
- 措置法第37条の12の2第7項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2019年1月 問29 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2018年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。