タックスプランニング2019年10月1日時点の法令に基づく出題です
2020年1月 FP2級学科 問37
法人税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1法人が納付した法人税の本税および法人住民税の本税は、その全額を損金の額に算入することができる。
- 2法人が国または地方公共団体に支払った一定の寄附金(確定申告書に明細を記載した書類の添付あり)は、その全額を損金の額に算入することができる。
- 3期末資本金等の額が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年1,000万円までの金額は、損金の額に算入することができる。
- 4法人が減価償却費として損金経理した金額のうち、償却限度額を超える部分の金額は、その事業年度の損金の額に算入することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
法人税の所得計算における損金算入の可否を問う問題である。法人税等の納付額、寄附金、交際費等、減価償却費のそれぞれについて、損金の扱いを区別して理解する必要がある。
正解の根拠
法人税法第37条第3項第1号は、国又は地方公共団体に対する寄附金(寄附者に特別の利益が及ぶと認められるものを除く)を掲げ、法人税法第37条第3項により、これらは寄附金の額の合計額に算入しないとされる。ただし、法人税法第37条第9項は、明細を記載した書類の添付がある場合に限り適用される。肢2は添付ありの前提であり、全額を損金の額に算入できる。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:法人税法第38条第1項は法人税と地方法人税の額を、法人税法第38条第2項第2号は道府県民税及び市町村民税の額を、損金の額に算入しないと定めており、全額算入は誤り。
肢2:上記のとおり適切。
肢3:中小法人の交際費等の定額控除限度額は年1,000万円ではなく、金額が誤り。
肢4:償却限度額を超える部分は損金の額に算入できず、誤り。
一言まとめ
法人税・住民税の本税は損金不算入、国等への寄附金は明細書の添付で全額損金算入、と対比して覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1法人が納付した法人税の本税および法人住民税の本税は、その全額を損金の額に算入することができる。
法人税や地方法人税の納付額、道府県民税・市町村民税の納付額は、原則として損金の額に算入されないため、全額算入できるとする点が誤り。
○肢2法人が国または地方公共団体に支払った一定の寄附金(確定申告書に明細を記載した書類の添付あり)は、その全額を損金の額に算入することができる。
国または地方公共団体に対する寄附金は損金不算入の対象となる寄附金の額に算入されず、明細書の添付があれば全額を損金の額に算入できる。
×肢3期末資本金等の額が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年1,000万円までの金額は、損金の額に算入することができる。
中小法人の交際費等の損金算入の特例は定額控除限度額が年1,000万円とは異なり、肢の金額が誤っている。
×肢4法人が減価償却費として損金経理した金額のうち、償却限度額を超える部分の金額は、その事業年度の損金の額に算入することができる。
損金経理した減価償却費のうち償却限度額を超える部分は、その事業年度の損金の額に算入できないため誤りである。
関連条文解説で引用
- 法人税法第38条第1項
- 法人税法第38条第2項第2号
- 法人税法第37条第3項
- 法人税法第37条第3項第1号
- 法人税法第37条第9項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2020年1月 問37 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2019年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。