リスク管理2021年4月1日時点の法令に基づく出題です
2021年9月 FP2級学科 問15
契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。また、いずれの保険契約も2021年4月に締結し、保険料は年払いであるものとする。
- 1被保険者が従業員、給付金受取人が法人である解約返戻金のない医療保険の支払保険料は、損金の額に算入することができる。
- 2被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険を法人が解約して受け取った解約返戻金は、その全額を益金の額に算入する。
- 3被保険者が役員・従業員、給付金受取人が法人である医療保険で、法人が受け取った入院給付金および手術給付金は、その全額を益金の額に算入する。
- 4被保険者が役員・従業員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、その全額を資産に計上する。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
契約者を法人とする生命保険契約の経理処理に関する記述のうち、最も不適切なものを選ぶ問題である。保険料の損金算入、解約返戻金の益金算入、給付金の処理、養老保険の資産計上が問われている。
正解の根拠
終身保険の保険料のうち、貯蓄部分にあたる額は資産に計上される。解約して返戻金を受け取ったときは、その返戻金のうち資産計上していた額を超える部分が益金の額に算入される。資産計上額と相殺するので、全額を益金とする肢2は誤りである。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:解約返戻金のない医療保険の保険料は損金に算入でき、適切。
肢2:益金となるのは資産計上額を超える部分だけであり、不適切。
肢3:法人が受け取った給付金は全額を益金に算入するため、適切。
肢4:受取人がともに法人の養老保険の保険料は全額を資産に計上するので、適切。
一言まとめ
解約返戻金は「資産計上額との差額」が益金と覚えよう。
一問一答各肢の正誤
○肢1被保険者が従業員、給付金受取人が法人である解約返戻金のない医療保険の支払保険料は、損金の額に算入することができる。
従業員を被保険者とし法人が給付金受取人である解約返戻金のない医療保険の支払保険料は、損金の額に算入することができる。
×肢2被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険を法人が解約して受け取った解約返戻金は、その全額を益金の額に算入する。
解約返戻金のうち、資産計上していた保険料積立金の額を超える部分が益金となるのであり、全額を益金の額に算入するとする記述は誤りである。
○肢3被保険者が役員・従業員、給付金受取人が法人である医療保険で、法人が受け取った入院給付金および手術給付金は、その全額を益金の額に算入する。
法人が受け取った入院給付金や手術給付金は、法人が受取人であるため、その全額を益金の額に算入する。
○肢4被保険者が役員・従業員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、その全額を資産に計上する。
死亡保険金受取人と満期保険金受取人がともに法人である養老保険の支払保険料は、全額を資産に計上する。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2021年9月 問15 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。