ライフプランニングと資金計画2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問5
公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1厚生年金保険の被保険者である夫が死亡し、子のない30歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その妻に対する遺族厚生年金の支給期間は、最長で5年間である。
- 2国民年金の第1号被保険者である夫が死亡し、子のない60歳未満の妻が寡婦年金の受給権を取得した場合、その妻に対する寡婦年金の支給期間は、妻の60歳到達月の翌月から65歳到達月までである。
- 3遺族基礎年金を受給できる遺族とは、国民年金の被保険者または被保険者であった者の死亡の当時、その者によって生計を維持されていた親族のうち、配偶者、子、父母、孫、祖父母をいう。
- 4遺族厚生年金の年金額(中高齢寡婦加算額および経過的寡婦加算額を除く)は、原則として、死亡した者の厚生年金保険の被保険者記録を基に計算された老齢厚生年金の報酬比例部分の額の4分の3相当額である。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
遺族基礎年金・遺族厚生年金・寡婦年金について、遺族の範囲、支給期間、年金額の基本を問う問題である。
正解の根拠
国民年金法第37条の2第1項は、遺族基礎年金を受けることができる者を、死亡した者によって生計を維持し、かつ一定の要件に該当した配偶者又は子と定めている。父母・孫・祖父母は含まれない。配偶者、子、父母、孫、祖父母を遺族とするのは遺族厚生年金であり、妻以外の者には要件が付される(厚生年金保険法第59条第1項)。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:夫の死亡時に子のない30歳未満の妻が取得した遺族厚生年金は、最長5年間の有期給付であり適切。
肢2:寡婦年金は、妻の60歳到達月の翌月から65歳到達月まで支給されるので適切。
肢3:遺族基礎年金の遺族は、子と生計を同じくする配偶者又は子に限られるため不適切。
肢4:遺族厚生年金の額は、原則として死亡した者の被保険者期間を基礎に老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額の4分の3相当額であり適切(厚生年金保険法第60条第1項第1号)。
一言まとめ
遺族基礎年金は「子のある配偶者」と「子」だけ、遺族厚生年金は配偶者・子・父母・孫・祖父母と範囲が広い、と対比で押さえる。
一問一答各肢の正誤
○肢1厚生年金保険の被保険者である夫が死亡し、子のない30歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その妻に対する遺族厚生年金の支給期間は、最長で5年間である。
夫の死亡により子のない30歳未満の妻が取得した遺族厚生年金は、受給権取得から最長5年間の有期給付となるので適切。
○肢2国民年金の第1号被保険者である夫が死亡し、子のない60歳未満の妻が寡婦年金の受給権を取得した場合、その妻に対する寡婦年金の支給期間は、妻の60歳到達月の翌月から65歳到達月までである。
寡婦年金は、妻が60歳に達した日の属する月の翌月から65歳に達する日の属する月まで支給されるので適切。
×肢3遺族基礎年金を受給できる遺族とは、国民年金の被保険者または被保険者であった者の死亡の当時、その者によって生計を維持されていた親族のうち、配偶者、子、父母、孫、祖父母をいう。
遺族基礎年金を受けることができるのは、死亡した者によって生計を維持していた配偶者又は子で一定の要件に該当したものに限られ、父母・孫・祖父母は含まれない。
○肢4遺族厚生年金の年金額(中高齢寡婦加算額および経過的寡婦加算額を除く)は、原則として、死亡した者の厚生年金保険の被保険者記録を基に計算された老齢厚生年金の報酬比例部分の額の4分の3相当額である。
遺族厚生年金の額は、原則として死亡した者の被保険者期間を基礎として老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額の4分の3に相当する額である。
関連条文解説で引用
- 国民年金法第37条の2第1項
- 厚生年金保険法第60条第1項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問5 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。