不動産2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問42
不動産鑑定評価基準における不動産の価格を求める鑑定評価の手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1収益還元法のうちDCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計して対象不動産の価格を求める手法である。
- 2収益還元法のうち直接還元法は、対象不動産の一期間の総収入を還元利回りで還元して対象不動産の価格を求める手法である。
- 3取引事例比較法では、取引事例の取引時点が価格時点と異なり、その間に価格水準の変動があると認められる場合、当該取引事例の価格を価格時点の価格に修正しなければならない。
- 4原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の価格を求める手法である。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
不動産鑑定評価基準における価格を求める三つの手法(原価法・取引事例比較法・収益還元法)の内容を問う問題である。特に、収益還元法のうち直接還元法とDCF法の違いが問われている。
正解の根拠
直接還元法は、対象不動産の一期間の純収益を還元利回りで還元して価格を求める手法である。還元の対象は、総収入から総費用を差し引いた純収益であり、総収入ではない。肢2は「総収入」を還元するとしている点で誤っている。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。DCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益と復帰価格を、発生時期に応じて現在価値に割り引き、合計して価格を求める手法である。
肢2:不適切。直接還元法で還元するのは一期間の純収益であり、総収入ではない。
肢3:適切。取引時点と価格時点の間に価格水準の変動があれば、取引事例の価格を価格時点の価格に修正する(時点修正)。
肢4:適切。原価法は、価格時点における再調達原価を求め、減価修正を行って価格を求める手法である。
一言まとめ
収益還元法で還元・割引の対象になるのは「純収益」であり、「総収入」という語が出たら誤りを疑う。
一問一答各肢の正誤
○肢1収益還元法のうちDCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計して対象不動産の価格を求める手法である。
DCF法は、連続する複数の期間の純収益と復帰価格をその発生時期に応じて現在価値に割り引き、合計して価格を求める手法である。
×肢2収益還元法のうち直接還元法は、対象不動産の一期間の総収入を還元利回りで還元して対象不動産の価格を求める手法である。
直接還元法は、一期間の純収益を還元利回りで還元して価格を求める手法であり、総収入を還元するものではない。
○肢3取引事例比較法では、取引事例の取引時点が価格時点と異なり、その間に価格水準の変動があると認められる場合、当該取引事例の価格を価格時点の価格に修正しなければならない。
取引事例比較法では、取引時点と価格時点の間に価格水準の変動がある場合、事例の価格を価格時点の価格に修正する時点修正を行う。
○肢4原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の価格を求める手法である。
原価法は、価格時点における再調達原価を求め、これに減価修正を行って対象不動産の価格を求める手法である。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問42 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。