不動産2021年10月1日時点の法令に基づく出題です法改正あり
2022年1月 FP2級学科 問44
民法および借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、借地借家法第38条による定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。また、記載された特約以外のものについては考慮しないものとする。
- 1期間の定めがある普通借家契約において、賃借人は、正当の事由がなければ、賃貸人に対し、更新しない旨の通知をすることができない。
- 2賃借人は、建物の引渡しを受けた後にこれに生じた損傷であっても、通常の使用および収益によって生じた建物の損耗ならびに経年変化によるものである場合、賃貸借が終了したときに、その損傷を原状に復する義務を負わない。
- 3定期借家契約を締結するときは、賃貸人は、あらかじめ、賃借人に対し、契約の更新がなく期間満了により賃貸借が終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。
- 4定期借家契約において、経済事情の変動があっても賃貸借期間中は賃料を増減額しないこととする特約をした場合、その特約は有効である。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
普通借家契約の更新拒絶の要件、賃借人の原状回復義務の範囲、定期借家契約の成立要件と賃料特約の効力を問う問題である。
正解の根拠
借地借家法第28条第1項が正当の事由を要求しているのは、建物の賃貸人による更新をしない旨の通知又は解約の申入れである。賃借人が更新をしない旨の通知をする場合には、正当の事由は必要ない。肢1は賃借人にも正当の事由が必要としている点で誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。正当の事由が必要なのは賃貸人からの通知であり、賃借人からの更新しない旨の通知には不要である。
肢2:適切。原状回復の対象となる損傷から、通常の使用及び収益による損耗と経年変化は除かれている(民法第621条第1項)。
肢3:適切。定期借家契約では、賃貸人はあらかじめ、更新がなく期間満了で終了する旨を記載した書面を交付して説明しなければならない(借地借家法第38条第2項)。
肢4:適切。借賃の改定に係る特約がある定期借家契約では借賃増減請求の規定は適用されず(借地借家法第38条第7項)、賃料を増減額しない特約は有効である。
一言まとめ
正当事由が必要なのは「賃貸人側」だけ。定期借家は「事前の書面交付・説明」と「賃料特約が優先」をセットで覚える。
関連条文解説で引用
- 借地借家法第28条第1項
- 借地借家法第26条第1項
- 民法第621条第1項
- 借地借家法第38条第2項
- 借地借家法第38条第7項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問44 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。