金融資産運用2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年5月 FP2級学科 問28
ポートフォリオ理論に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1ポートフォリオのリスクとは、一般に、組成されたポートフォリオの損失額の大きさを示すのではなく、そのポートフォリオの期待収益率と実際の収益率の乖離の度合いをいう。
- 2異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数がゼロである場合、ポートフォリオを組成することによる分散投資の効果(リスクの低減効果)は生じない。
- 3ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。
- 4ポートフォリオのリスクは、組み入れた各資産のリスクを組入比率で加重平均した値以下となる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
ポートフォリオ理論における「リスク」の意味、期待収益率とリスクの求め方、資産間の相関係数と分散投資の効果の関係を問う問題である。
正解の根拠
分散投資の効果(リスクの低減効果)は、2資産の値動きが完全に同じ方向・同じ割合で動く完全な正の相関の場合にだけ生じない。相関係数がゼロの場合は、2資産の値動きに関連性がないため、互いの変動が打ち消し合う部分があり、リスクの低減効果は生じる。したがって、効果は生じないとする記述は不適切である。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。リスクとは期待収益率と実際の収益率の乖離の度合いをいう。
肢2:不適切。相関係数がゼロでも分散投資の効果は生じる。
肢3:適切。期待収益率は各資産の期待収益率の加重平均である。
肢4:適切。リスクは各資産のリスクの加重平均値以下となる。
一言まとめ
分散効果が生じないのは完全な正の相関のときだけ。相関係数が小さいほど分散効果は大きくなると押さえる。
一問一答各肢の正誤
○肢1ポートフォリオのリスクとは、一般に、組成されたポートフォリオの損失額の大きさを示すのではなく、そのポートフォリオの期待収益率と実際の収益率の乖離の度合いをいう。
ポートフォリオのリスクは損失額の大きさではなく、期待収益率と実際の収益率の乖離の度合い(ばらつき)を指し、一般に標準偏差で表される。
×肢2異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数がゼロである場合、ポートフォリオを組成することによる分散投資の効果(リスクの低減効果)は生じない。
2資産間の相関係数がゼロであっても、ポートフォリオを組成することによるリスク低減効果は生じるため、効果が生じないとする記述は誤りである。
○肢3ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。
ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均して求める。
○肢4ポートフォリオのリスクは、組み入れた各資産のリスクを組入比率で加重平均した値以下となる。
資産間の値動きが完全に同じでない限り分散効果が働くため、ポートフォリオのリスクは各資産のリスクの加重平均値以下となる。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年5月 問28 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。