FP2 / 2022年9月 / 問29公表解答どおり

金融資産運用2022年4月1日時点の法令に基づく出題です

2022年9月 FP2級学科 問29

一般NISA(非課税上場株式等管理契約に係る少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、一般NISAにより投資収益が非課税となる非課税口座を一般NISA口座という。

  1. 1特定口座で保有する上場株式を一般NISA口座に設定される非課税管理勘定に移管することにより、移管後5年以内に生じた当該上場株式の譲渡益は非課税となる。
  2. 2一般NISA口座で保有する上場株式を売却することで生じた譲渡損失の金額のうち、損益通算してもなお控除しきれない金額は、確定申告を行うことにより、翌年以後3年間にわたって繰り越すことができる。
  3. 3一般NISA口座で保有する上場株式を売却することで生じた譲渡損失の金額は、上場株式の配当金の受取方法として株式数比例配分方式を選択した場合、当該口座で保有する上場株式の配当金の金額と通算することができる。
  4. 42022年末に一般NISAの非課税期間が終了した場合において、その終了時に当該非課税管理勘定で保有する金融商品の時価が120万円を超えていても、そのすべてを2023年の一般NISA口座に設定される非課税管理勘定に移すことができる。

正解と解説AI解説

正解 肢4

本問の論点

一般NISAの非課税管理勘定の受入れ対象、口座内の譲渡損失の扱い、非課税期間終了時のロールオーバーを問う問題である。

正解の根拠

非課税管理勘定には、他年分の非課税管理勘定から5年を経過した日に移管される上場株式等を受け入れることができ、120万円の上限は新たに取得する分に対して移管分の払出し時の金額を控除して適用される(措置法第37条の14第5項第2号)。したがって、時価が120万円を超えていても全額を移すことができる。よって、正解は肢4。

各肢の検討

肢1:不適切。受け入れるのは買付けの委託等により取得後直ちに受け入れるものや他年分の勘定からの移管分などで、特定口座からの移管はできない(措置法第37条の14第5項第2号)。

肢2:不適切。口座内の譲渡による不足額はないものとみなされ、繰越控除はできない(措置法第37条の14第2項)。

肢3:不適切。不足額はないものとみなされるので、配当金と通算することもできない(措置法第37条の14第2項)。

肢4:適切。ロールオーバーは時価が120万円を超えていても全額を移管できる(措置法第37条の14第5項第2号)。

一言まとめ

NISA口座の損失は「ないもの」とされ通算も繰越も不可。ロールオーバーは120万円超でも全額移せる。

一問一答各肢の正誤

  1. ×肢1特定口座で保有する上場株式を一般NISA口座に設定される非課税管理勘定に移管することにより、移管後5年以内に生じた当該上場株式の譲渡益は非課税となる。

    非課税管理勘定に受け入れるのは、金融商品取引業者等への買付けの委託等により取得後直ちに受け入れるものや他年分の非課税管理勘定から移管されるものなどであり、特定口座で保有する上場株式を移管して受け入れることはできない。

  2. ×肢2一般NISA口座で保有する上場株式を売却することで生じた譲渡損失の金額のうち、損益通算してもなお控除しきれない金額は、確定申告を行うことにより、翌年以後3年間にわたって繰り越すことができる。

    一般NISA口座内の譲渡による収入金額が取得費等に満たない場合の不足額は、所得税に関する法令の適用上ないものとみなされるため、翌年以後に繰り越すことはできない。

  3. ×肢3一般NISA口座で保有する上場株式を売却することで生じた譲渡損失の金額は、上場株式の配当金の受取方法として株式数比例配分方式を選択した場合、当該口座で保有する上場株式の配当金の金額と通算することができる。

    一般NISA口座内の譲渡損失はないものとみなされるため、配当金の受取方法にかかわらず、配当金の金額と通算することはできない。

  4. ○肢42022年末に一般NISAの非課税期間が終了した場合において、その終了時に当該非課税管理勘定で保有する金融商品の時価が120万円を超えていても、そのすべてを2023年の一般NISA口座に設定される非課税管理勘定に移すことができる。

    他年分の非課税管理勘定から5年を経過した日に移管される上場株式等は受け入れることができ、120万円の上限は移管分の払出し時の金額を控除して新規取得分に適用されるため、時価が120万円を超えていても全額を移管できる。

関連条文解説で引用

  • 措置法第37条の14第5項第2号
  • 措置法第37条の14第2項

出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年9月 問29 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。

解説は2022年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。

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