タックスプランニング2022年4月1日時点の法令に基づく出題です
2022年9月 FP2級学科 問32
「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」(以下「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1納税者が本特例の適用を受けるためには、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日時点で10年を超えていなければならない。
- 2本特例のうち、譲渡損失の損益通算の特例の適用を受けるためには、買換資産を取得した日の属する年の12月31日時点において、買換資産に係る住宅借入金等の金額を有していなければならない。
- 3本特例のうち、譲渡損失の損益通算の特例の適用を受けるためには、納税者のその年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければならない。
- 4納税者が本特例の適用を受けた場合、買換資産に係る住宅借入金等の金額を有していたとしても、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできない。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の要件と、住宅借入金等特別控除との関係を問う問題である。
正解の根拠
措置法第41条の5第7項第1号は、居住用財産の譲渡損失の金額の要件として、買換資産を取得した年の12月31日において、その買換資産に係る住宅借入金等の金額を有することを定めている。損益通算の特例はこの損失の金額を対象とする(措置法第41条の5第1項)。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:不適切。譲渡資産は、その年1月1日において所有期間が5年を超えるものが対象である(措置法第41条の5第7項第1号)。10年超ではない。
肢2:適切。上記のとおり、取得年の12月31日における住宅借入金等の保有が要件である。
肢3:不適切。合計所得金額3,000万円超の年は適用しないとする定めは、繰越控除についてのものである(措置法第41条の5第4項)。損益通算には所得金額の制限はない。
肢4:不適切。本特例の適用を受けても、要件を満たせば住宅借入金等特別控除との併用ができる。
一言まとめ
要件は「所有期間5年超」と「買換資産の住宅借入金等」、3,000万円の所得制限は繰越控除だけと押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1納税者が本特例の適用を受けるためには、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日時点で10年を超えていなければならない。
譲渡資産の所有期間は、譲渡した年の1月1日において5年を超えていればよく、10年超は求められていない。
○肢2本特例のうち、譲渡損失の損益通算の特例の適用を受けるためには、買換資産を取得した日の属する年の12月31日時点において、買換資産に係る住宅借入金等の金額を有していなければならない。
買換資産を取得した日の属する年の12月31日において、当該買換資産に係る住宅借入金等の金額を有することが要件とされている。
×肢3本特例のうち、譲渡損失の損益通算の特例の適用を受けるためには、納税者のその年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければならない。
合計所得金額が3,000万円を超える年に適用しないとの制限は繰越控除についての定めであり、損益通算には所得金額の制限はない。
×肢4納税者が本特例の適用を受けた場合、買換資産に係る住宅借入金等の金額を有していたとしても、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできない。
本特例の適用を受けても、買換資産に係る住宅借入金等の金額を有していれば、要件を満たす限り住宅借入金等特別控除との併用が可能である。
関連条文解説で引用
- 措置法第41条の5第7項第1号
- 措置法第41条の5第4項
- 措置法第41条の5第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年9月 問32 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。