不動産2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年1月 FP2級学科 問48
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1土地の譲渡に係る所得については、その土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が10年以下の場合、短期譲渡所得に区分される。
- 2譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができる。
- 3相続(限定承認に係るものを除く)により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の時期は、被相続人の取得の時期が引き継がれる。
- 4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得について、長期・短期の区分、概算取得費、相続により取得した土地の取得時期、譲渡費用の範囲を問う問題である。
正解の根拠
土地等の譲渡による所得が短期譲渡所得として分離課税されるのは、譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下であるものの譲渡をした場合である(措置法第32条第1項)。所有期間の判定基準は「10年以下」ではなく「5年以下」であり、肢1は数字が誤っている。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。短期譲渡所得となるのは、譲渡した年の1月1日における所有期間が5年以下の場合である。
肢2:適切。取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とする概算取得費を用いることができる。
肢3:適切。相続(限定承認に係るものを除く)により取得した資産は、相続人が引き続き所有していたものとみなされ(所得税法第60条第1項第1号)、被相続人の取得時期が引き継がれる。
肢4:適切。譲渡に要した費用は総収入金額から控除され(所得税法第33条第3項)、仲介手数料はこれに含まれる。
一言まとめ
土地・建物の短期・長期は「譲渡年の1月1日で5年以下か超か」で判定する。「10年以下」という数字に惑わされないこと。
一問一答各肢の正誤
×肢1土地の譲渡に係る所得については、その土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が10年以下の場合、短期譲渡所得に区分される。
土地等の譲渡が短期譲渡所得となるのは、譲渡した年の1月1日における所有期間が5年以下の場合であり、10年以下ではない。
○肢2譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができる。
取得費が不明な場合などには、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とする概算取得費の特例を用いることができる。
○肢3相続(限定承認に係るものを除く)により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の時期は、被相続人の取得の時期が引き継がれる。
相続(限定承認に係るものを除く)により取得した資産は、相続人が引き続き所有していたものとみなされるため、被相続人の取得時期を引き継ぐ。
○肢4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
譲渡所得の金額は総収入金額から取得費と譲渡に要した費用を控除して計算し、仲介手数料は譲渡に要した費用に含まれる。
関連条文解説で引用
- 措置法第32条第1項
- 所得税法第60条第1項
- 所得税法第60条第1項第1号
- 所得税法第33条第3項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年1月 問48 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。