ライフプランニングと資金計画2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年5月 FP2級学科 問8
確定拠出年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1企業型年金加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)の上限額は、事業主掛金の額の多寡にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額となる。
- 2企業型年金加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)は、所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
- 3企業型年金の老齢給付金を年金で受け取った場合、当該給付金は雑所得として所得税の課税対象となり、雑所得の金額の計算上、公的年金等控除額を控除することができる。
- 4企業型年金加入者が退職し、国民年金の第3号被保険者となった場合、所定の手続きにより、企業型年金の個人別管理資産を個人型年金に移換し、個人型年金加入者または個人型年金運用指図者となることができる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
確定拠出年金の企業型年金について、マッチング拠出の上限、加入者掛金の所得控除、老齢給付金の課税、退職後の個人別管理資産の扱いという基本論点を問う問題である。
正解の根拠
確定拠出年金法第20条第1項は、企業型年金加入者が企業型年金加入者掛金を拠出する場合、事業主掛金の額と加入者掛金の額との合計額の総額が拠出限度額を超えてはならないと定める。これに加え、加入者掛金の額は事業主掛金の額を超えることができないため、上限は「拠出限度額から事業主掛金を差し引いた額」と「事業主掛金と同額」のいずれか低い方となる。事業主掛金の額の多寡にかかわらないとする肢1は誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。加入者掛金は事業主掛金の額以下という制約も受ける。
肢2:適切。加入者掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
肢3:適切。老齢給付金を年金で受け取ると雑所得となり、公的年金等控除額を控除できる。
肢4:適切。退職して第3号被保険者となった者は、個人別管理資産を個人型年金に移換し、個人型年金加入者または個人型年金運用指図者となることができる。
一言まとめ
マッチング拠出の加入者掛金は「事業主掛金以下」かつ「合計で拠出限度額以内」という二重の制約を受けると覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1企業型年金加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)の上限額は、事業主掛金の額の多寡にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額となる。
事業主掛金と加入者掛金の合計額は拠出限度額以内とされ、さらに加入者掛金は事業主掛金の額を超えられないため、事業主掛金の多寡にかかわらず差引額が上限となるわけではない。
○肢2企業型年金加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)は、所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
マッチング拠出により加入者が拠出する企業型年金加入者掛金は、所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
○肢3企業型年金の老齢給付金を年金で受け取った場合、当該給付金は雑所得として所得税の課税対象となり、雑所得の金額の計算上、公的年金等控除額を控除することができる。
企業型年金の老齢給付金を年金で受け取ると雑所得となり、その計算上、公的年金等控除額を控除することができる。
○肢4企業型年金加入者が退職し、国民年金の第3号被保険者となった場合、所定の手続きにより、企業型年金の個人別管理資産を個人型年金に移換し、個人型年金加入者または個人型年金運用指図者となることができる。
企業型年金加入者であった者は、個人別管理資産を個人型年金に移換し、個人型年金加入者または個人型年金運用指図者となることができる。
関連条文解説で引用
- 確定拠出年金法第20条第1項
- 確定拠出年金法第64条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年5月 問8 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。