相続・事業承継2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2024年9月 FP2級学科 問59
遺言に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1共同相続人の遺留分を侵害する内容の遺言は無効となる。
- 2共同相続人のうち一部の者についてのみ相続分を指定する内容の遺言は無効となる。
- 3被相続人は、遺言で、遺産分割の方法を定めることを第三者に委託することができる。
- 4遺言執行者を指定する内容の遺言は無効となる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
遺言でできる事項(相続分の指定、遺産分割方法の指定、遺言執行者の指定)と、遺留分を侵害する遺言の効力を問う問題である。遺言の内容が有効か無効かを、民法の規定に照らして判断する。
正解の根拠
被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託することができる(民法第908条第1項)。肢3はこの規定どおりの記述であり適切である。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。遺留分を侵害する遺言も当然には無効とならず、遺留分権利者が遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求できるにとどまる。
肢2:不適切。一部の共同相続人の相続分のみを定めた場合、他の共同相続人の相続分は法定相続分の規定により定まる(民法第902条第2項)。遺言は有効である。
肢3:適切。遺産分割の方法の指定を第三者に委託することができる(民法第908条第1項)。
肢4:不適切。遺言者は、遺言で遺言執行者を指定できる(民法第1006条第1項)。
一言まとめ
「遺言で定める」事項の多くは「第三者に委託する」こともできる、と覚えておくと判断が速い。
一問一答各肢の正誤
×肢1共同相続人の遺留分を侵害する内容の遺言は無効となる。
遺留分を侵害する内容の遺言であっても当然に無効とはならず、遺留分権利者が侵害額に相当する金銭の支払を請求できるにとどまる。
×肢2共同相続人のうち一部の者についてのみ相続分を指定する内容の遺言は無効となる。
一部の共同相続人の相続分のみを指定する遺言も有効であり、他の共同相続人の相続分は法定の規定により定まる。
○肢3被相続人は、遺言で、遺産分割の方法を定めることを第三者に委託することができる。
被相続人は遺言で遺産の分割の方法を定めるほか、これを定めることを第三者に委託することもできる。
×肢4遺言執行者を指定する内容の遺言は無効となる。
遺言者は遺言で一人又は数人の遺言執行者を指定することができるので、遺言執行者を指定する遺言は有効である。
関連条文解説で引用
- 民法第902条第2項
- 民法第908条第1項
- 民法第1006条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年9月 問59 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。