相続・事業承継2024年10月1日時点の法令に基づく出題です
2025年1月 FP2級学科 問56
相続税における取引相場のない株式の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、評価の対象となる株式は、特定の評価会社の株式には該当しないものとする。
- 1配当還元方式による株式の価額は、その株式の1株当たりの年配当金額を5%で還元した元本の金額によって評価する。
- 2類似業種比準価額を計算する場合の類似業種の株価は、課税時期の属する月以前3ヵ月間の各月の類似業種の株価のうち最も低いものとするが、納税義務者の選択により、類似業種の前年平均株価または課税時期の属する月以前2年間の平均株価によることができる。
- 3会社規模が小会社である会社において、中心的な同族株主が取得した株式の価額は、原則として、類似業種比準方式によって評価する。
- 4同族株主のいる会社において、同族株主以外の株主が取得した株式の価額は、その会社規模にかかわらず、原則として、純資産価額方式によって評価する。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
取引相場のない株式について、株主の区分と会社規模に応じた評価方式の使い分け、および類似業種比準価額の計算で用いる類似業種の株価の選択方法を問う問題である。
正解の根拠
類似業種比準価額の計算に用いる類似業種の株価は、課税時期の属する月以前3ヵ月間の各月の株価のうち最も低いものとされ、納税義務者の選択により、前年平均株価または課税時期の属する月以前2年間の平均株価によることもできる。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:不適切。配当還元方式は年配当金額を一定の還元率で還元した元本の金額で評価するが、その還元率は5%ではない。
肢2:適切。上記のとおり、複数の株価のうち最も低いものを選択できる。
肢3:不適切。小会社の株式を中心的な同族株主が取得した場合、原則として純資産価額方式で評価し、類似業種比準方式との併用方式を選択することもできる。類似業種比準方式が原則となるのは大会社である。
肢4:不適切。同族株主以外の株主が取得した株式は、会社規模にかかわらず、原則として配当還元方式で評価する。
一言まとめ
同族株主等は原則的評価(大会社は類似業種比準、小会社は純資産価額)、それ以外の株主は配当還元方式と整理する。
一問一答各肢の正誤
×肢1配当還元方式による株式の価額は、その株式の1株当たりの年配当金額を5%で還元した元本の金額によって評価する。
配当還元方式は年配当金額を一定の還元率で還元した元本の金額で評価するが、その還元率は5%ではない。
○肢2類似業種比準価額を計算する場合の類似業種の株価は、課税時期の属する月以前3ヵ月間の各月の類似業種の株価のうち最も低いものとするが、納税義務者の選択により、類似業種の前年平均株価または課税時期の属する月以前2年間の平均株価によることができる。
類似業種の株価は課税時期の属する月以前3ヵ月間の各月の株価のうち最も低いものとし、選択により前年平均株価または以前2年間の平均株価によることもできる。
×肢3会社規模が小会社である会社において、中心的な同族株主が取得した株式の価額は、原則として、類似業種比準方式によって評価する。
小会社の株式を中心的な同族株主が取得した場合の原則的評価は純資産価額方式であり、類似業種比準方式との併用方式も選択できるが、類似業種比準方式が原則となるのは大会社である。
×肢4同族株主のいる会社において、同族株主以外の株主が取得した株式の価額は、その会社規模にかかわらず、原則として、純資産価額方式によって評価する。
同族株主以外の株主が取得した株式は、会社規模にかかわらず原則として配当還元方式(特例的評価方式)で評価する。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2025年1月 問56 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。