タックスプランニング2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問36
所得税の申告に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、記載された所得以外の所得は考慮しないものとする。また、いずれも適切に源泉徴収等がされ、年末調整すべきものは年末調整が済んでいるものとする。
- 11カ所から給与として年額1,500万円の支払を受けた給与所得者は、確定申告を要しない。
- 2同族会社の役員がその会社から給与として年額800万円の支払を受け、かつ、その会社から不動産賃貸料として年額12万円の支払を受けた場合、当該役員は確定申告を要しない。
- 32カ所以上から給与の支払を受けている者のうち、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額が年額25万円である者は、確定申告を要しない。
- 4確定申告を要する者は、原則として、所得が生じた年の翌年2月16日から3月31日までの間に納税地の所轄税務署長に対して確定申告書を提出しなければならない。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
給与所得者が確定申告を要しない場合(申告不要の要件)と、確定申告書の提出期間を問う問題である。収入金額、支払者の数、他の所得の有無を確認する。
正解の根拠
給与等が2,000万円以下の者が一の支払者から支払を受け、その全部が源泉徴収・年末調整の対象で、給与・退職所得以外の所得金額が20万円以下なら、確定申告を要しない(所得税法第121条第1項第1号)。肢1の給与収入1,500万円は2,000万円以下で、他の所得も無いから、この要件を満たす。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:適切。2,000万円以下・1カ所・年末調整済みで申告不要。
肢2:不適切。給与の支払者の事業の用に不動産を供して対価を受ける場合は、申告不要の対象外とされる(所得税法第121条第1項)。同族会社の役員が会社から賃貸料を受ける場合がこれに当たる。
肢3:不適切。2カ所以上から給与を受ける場合は、従たる給与の収入金額と他の所得金額の合計が20万円以下であることが要件の一つである(所得税法第121条第1項第2号)。25万円は20万円超のため申告を要する。
肢4:不適切。提出期間は翌年2月16日から始まるが、終期は3月31日ではなく3月中旬である。
一言まとめ
給与所得者の申告不要は「2,000万円以下」「年末調整済み」「他の所得20万円以下」で判断し、同族会社役員の賃貸料は例外と覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢11カ所から給与として年額1,500万円の支払を受けた給与所得者は、確定申告を要しない。
給与収入1,500万円は2,000万円以下であり、1カ所から支払を受けて年末調整も済んでいるため、確定申告を要しない。
×肢2同族会社の役員がその会社から給与として年額800万円の支払を受け、かつ、その会社から不動産賃貸料として年額12万円の支払を受けた場合、当該役員は確定申告を要しない。
給与の支払者である会社から、その事業の用に供した不動産の対価を受ける場合は申告不要の特例が適用されないため、確定申告を要する。
×肢32カ所以上から給与の支払を受けている者のうち、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額が年額25万円である者は、確定申告を要しない。
2カ所以上から給与を受ける者は、従たる給与の収入金額と他の所得金額の合計が20万円以下でなければ申告不要とならず、25万円では確定申告を要する。
×肢4確定申告を要する者は、原則として、所得が生じた年の翌年2月16日から3月31日までの間に納税地の所轄税務署長に対して確定申告書を提出しなければならない。
確定申告書の提出期間の終期は3月31日ではなく3月中旬であり、3月31日までとする点が誤りである。
関連条文解説で引用
- 所得税法第121条第1項
- 所得税法第121条第1項第1号
- 所得税法第121条第1項第2号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問36 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。