相続・事業承継2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問54
民法に規定する相続に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1相続の単純承認をした相続人は、被相続人の財産のうち、積極財産のみを相続する。
- 2相続の放棄をする相続人は、原則として、相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
- 3相続人が相続の放棄をした場合、その放棄をした者の子が代襲して相続人となる。
- 4限定承認は、相続人が複数いる場合であっても、限定承認を行おうとする者が単独ですることができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
相続の承認・放棄に関する民法の基本ルールとして、単純承認の効果、相続の放棄の方式と期間、放棄と代襲相続の関係、限定承認の方法を問う問題である。
正解の根拠
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、単純もしくは限定の承認または放棄をしなければならない(民法第915条第1項)。また、相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない(民法第938条第1項)。肢2はこの内容どおりであり適切である。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:不適切。単純承認をした相続人は、積極財産だけでなく借入金などの消極財産も含めて無限に承継する。
肢2:適切。放棄は、原則として相続の開始を知った時から3カ月以内に家庭裁判所へ申述して行う。
肢3:不適切。相続の放棄をした者は初めから相続人とならなかったものとみなされる(民法第939条第1項)。そのため、その子が代襲相続人となることはない。
肢4:不適切。相続人が複数いる場合、限定承認は共同相続人の全員が共同して行う必要があり、単独ではできない。
一言まとめ
放棄は各自単独でできて代襲なし、限定承認は全員共同、いずれも期限は原則3カ月以内と整理しておく。
一問一答各肢の正誤
×肢1相続の単純承認をした相続人は、被相続人の財産のうち、積極財産のみを相続する。
単純承認をした相続人は、積極財産だけでなく借入金などの消極財産(債務)も含めて、被相続人の権利義務を無限に承継する。
○肢2相続の放棄をする相続人は、原則として、相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
相続の放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、その旨を家庭裁判所に申述して行わなければならない。
×肢3相続人が相続の放棄をした場合、その放棄をした者の子が代襲して相続人となる。
相続の放棄をした者は、その相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされるため、その子が代襲して相続人となることはない。
×肢4限定承認は、相続人が複数いる場合であっても、限定承認を行おうとする者が単独ですることができる。
相続人が数人ある場合の限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみすることができ、一部の相続人が単独ですることはできない。
関連条文解説で引用
- 民法第938条第1項
- 民法第915条第1項
- 民法第939条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問54 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。