タックスプランニング2025年4月1日時点の法令に基づく出題です
2026年5月公表分(CBT) FP2級学科 問37
法人税の益金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、法人は内国法人(普通法人)であるものとする。
- 1法人が法人税の還付を受けた場合、還付加算金は益金の額に算入し、還付金は益金不算入となる。
- 2法人が完全支配関係のある法人の株式(完全子法人株式等)に係る配当を受け取った場合、その全額が益金不算入となる。
- 3法人が行った資産の販売または譲渡に係る収益の額は、原則として、その資産の引渡しの時における価額により、引き渡した日の属する事業年度の益金の額に算入する。
- 4法人がその有する棚卸資産の評価換えをしてその帳簿価額を増額した場合、その増額した部分の金額は、原則として、益金の額に算入する。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
法人税の益金に関し、法人税の還付金・還付加算金、完全子法人株式等に係る配当、資産の販売等に係る収益の計上時期と計上額、資産の評価益の扱いを問う問題である。
正解の根拠
法人税法第25条第1項は、資産の評価換えをして帳簿価額を増額した場合、その増額した部分の金額は益金の額に算入しないと定める。益金算入となるのは、更生計画認可の決定に伴う評価換え等(法人税法第25条第2項)や再生計画認可の決定等があった場合の評価益(法人税法第25条第3項)といった例外の場合である。肢4は原則と例外が逆である。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:適切。法人税の還付金は益金不算入、還付加算金は益金算入である。
肢2:適切。完全子法人株式等に係る配当等は、全額が益金不算入となる。
肢3:適切。資産の販売等に係る収益の額は、原則として目的物の引渡しの日の属する事業年度の益金の額に算入し(法人税法第22条の2第1項)、その額は引渡しの時における価額とされる(法人税法第22条の2第4項)。
肢4:不適切。評価換えによる増額部分は、原則として益金不算入である(法人税法第25条第1項)。
一言まとめ
評価益・評価損はともに原則として不算入。例外は更生計画・再生計画に伴うもののほか、評価損では災害による著しい損傷等の政令で定める事実が生じた場合などもある。
一問一答各肢の正誤
○肢1法人が法人税の還付を受けた場合、還付加算金は益金の額に算入し、還付金は益金不算入となる。
法人税の還付金は益金不算入とされる一方、還付加算金は利息に相当するものとして益金の額に算入されるため、記述は正しい。
○肢2法人が完全支配関係のある法人の株式(完全子法人株式等)に係る配当を受け取った場合、その全額が益金不算入となる。
完全子法人株式等に係る配当等は、受取配当等の益金不算入制度によりその全額が益金不算入となるため、記述は正しい。
○肢3法人が行った資産の販売または譲渡に係る収益の額は、原則として、その資産の引渡しの時における価額により、引き渡した日の属する事業年度の益金の額に算入する。
資産の販売等に係る収益の額は、原則として目的物の引渡しの日の属する事業年度の益金の額に算入し、その額は引渡しの時における価額とされるため、記述は正しい。
×肢4法人がその有する棚卸資産の評価換えをしてその帳簿価額を増額した場合、その増額した部分の金額は、原則として、益金の額に算入する。
資産の評価換えにより帳簿価額を増額した場合、その増額した部分の金額は原則として益金の額に算入しないため、「原則として益金算入」とする記述は誤り。
関連条文解説で引用
- 法人税法第22条の2第1項
- 法人税法第22条の2第4項
- 法人税法第25条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2026年5月公表分) 問37 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2025年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。