相続・事業承継2025年4月1日時点の法令に基づく出題です
2026年5月公表分(CBT) FP2級学科 問51
贈与税の課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1死因贈与により取得した財産は、贈与税の課税対象とならない。
- 2離婚による財産分与により取得した財産は、その価額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額等の事情を考慮して、社会通念上相当な範囲内である場合、原則として、贈与税の課税対象とならない。
- 3個人が法人からの贈与により取得した財産は、業務に関して受けるものや継続的に受けるものを除き、贈与税の課税対象となる。
- 4子が母から著しく低い価額の対価で土地を譲り受けた場合、原則として、当該土地の通常の取引価額に相当する金額と支払った対価の額との差額に相当する金額が、子が母から贈与により取得したものとみなされ、贈与税の課税対象となる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
贈与税の課税対象となる財産の範囲を問う問題である。死因贈与、離婚による財産分与、法人からの贈与、低額譲受けという典型論点を、課税される税目ごとに区別できるかが問われている。
正解の根拠
法人からの贈与により取得した財産は、贈与税の課税価格に算入しない(相続税法第21条の3第1項第1号)。贈与税は個人から個人への贈与を対象とする税であり、法人から個人への贈与は所得税の課税対象となる。肢3は「贈与税の課税対象となる」としており誤りである。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:適切。死因贈与は贈与者の死亡により効力を生じるため、遺贈と同様に相続税の課税対象となり、贈与税は課されない。
肢2:適切。財産分与は夫婦の財産の清算等の性質を持つため、社会通念上相当な範囲内であれば原則として贈与税は課されない。
肢3:不適切。法人からの贈与により取得した財産は贈与税の非課税財産であり、所得税の課税対象となる。
肢4:適切。著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合、対価と時価との差額を贈与により取得したものとみなす(相続税法第7条第1項)。
一言まとめ
「個人から個人は贈与税、法人から個人は所得税、死亡で効力が生じれば相続税」と、渡し手と効力発生時点で整理する。
一問一答各肢の正誤
○肢1死因贈与により取得した財産は、贈与税の課税対象とならない。
死因贈与は贈与者の死亡によって効力を生じる贈与であり、遺贈と同様に相続税の課税対象となるため、贈与税の課税対象とはならない。
○肢2離婚による財産分与により取得した財産は、その価額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額等の事情を考慮して、社会通念上相当な範囲内である場合、原則として、贈与税の課税対象とならない。
離婚に伴う財産分与は夫婦の財産の清算等の性質を持つため、社会通念上相当な範囲内であれば、原則として贈与税の課税対象とならない。
×肢3個人が法人からの贈与により取得した財産は、業務に関して受けるものや継続的に受けるものを除き、贈与税の課税対象となる。
法人からの贈与により取得した財産は贈与税の課税価格に算入しない非課税財産であり、贈与税ではなく所得税の課税対象となる。
○肢4子が母から著しく低い価額の対価で土地を譲り受けた場合、原則として、当該土地の通常の取引価額に相当する金額と支払った対価の額との差額に相当する金額が、子が母から贈与により取得したものとみなされ、贈与税の課税対象となる。
著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合、対価と時価との差額を譲渡者から贈与により取得したものとみなすので、贈与税の課税対象となる。
関連条文解説で引用
- 相続税法第21条の3第1項第1号
- 相続税法第7条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2026年5月公表分) 問51 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2025年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。