相続・事業承継2025年4月1日時点の法令に基づく出題です
2026年5月公表分(CBT) FP2級学科 問54
民法上の遺言に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1遺言者の相続人が、自宅で発見した自筆証書遺言を家庭裁判所の検認を受けずに開封した場合、その遺言は無効となる。
- 2遺言者が自筆証書遺言に添付する財産目録をパソコンで作成する場合、当該目録への署名・押印は不要である。
- 3公正証書遺言を作成する際には、証人3人以上の立会いが必要である。
- 4公正証書遺言を作成した遺言者は、その遺言を自筆証書遺言によって撤回することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
民法上の遺言の方式と効力を問う問題である。検認の意味、自筆証書遺言の財産目録の要件、公正証書遺言の証人の数、遺言の撤回の方法が問われている。
正解の根拠
遺言者は、いつでも遺言の方式に従って遺言の全部または一部を撤回することができ、撤回のための遺言は前の遺言と同じ方式である必要はない。また、遺言者は撤回する権利を放棄することができない(民法第1026条第1項)。したがって、公正証書遺言を自筆証書遺言によって撤回することもできる。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:不適切。保管者や発見した相続人は検認を請求しなければならないが(民法第1004条第1項)、検認は遺言書の現状を確認する手続であり、検認前に開封しても遺言は無効とならない。
肢2:不適切。財産目録はパソコンで作成できるが、各ページへの署名・押印が必要である。
肢3:不適切。公正証書遺言の証人は2人以上である(民法第969条第1項第1号)。
肢4:適切。方式の異なる遺言でも撤回できる。
一言まとめ
検認は有効性の判断ではなく証拠保全の手続、撤回は「どの方式の遺言でもよい」と押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1遺言者の相続人が、自宅で発見した自筆証書遺言を家庭裁判所の検認を受けずに開封した場合、その遺言は無効となる。
遺言書の保管者や発見した相続人には検認の請求義務があるが、検認を受けずに開封しても、それだけで遺言が無効になるわけではない。
×肢2遺言者が自筆証書遺言に添付する財産目録をパソコンで作成する場合、当該目録への署名・押印は不要である。
自筆証書遺言に添付する財産目録はパソコンで作成できるが、その目録の各ページに遺言者が署名し押印しなければならない。
×肢3公正証書遺言を作成する際には、証人3人以上の立会いが必要である。
公正証書遺言の作成に必要な証人は2人以上であり、3人以上の立会いが必要とする記述は誤り。
○肢4公正証書遺言を作成した遺言者は、その遺言を自筆証書遺言によって撤回することができる。
遺言者はいつでも遺言の方式に従って遺言を撤回でき、撤回する遺言は前の遺言と同じ方式である必要はないので、公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回できる。
関連条文解説で引用
- 民法第1004条第1項
- 民法第1004条第3項
- 民法第969条第1項第1号
- 民法第1026条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2026年5月公表分) 問54 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2025年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。