相続・事業承継2025年4月1日時点の法令に基づく出題です
2026年5月公表分(CBT) FP2級学科 問58
相続により取得した宅地の相続税評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1貸家建付地の価額は、「自用地価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」の算式により計算した金額によって評価する。
- 2被相続人が、所有する宅地の上に店舗用建物を建築し、当該建物を賃貸借契約により第三者に賃貸していた場合、その宅地は貸家建付地として評価する。
- 3被相続人が、所有する宅地に建物の所有を目的とする賃借権を設定し、借地人がその宅地の上に自宅を建築して居住していた場合、その宅地は貸宅地として評価する。
- 4被相続人が、所有する宅地を使用貸借により子に貸し付け、その子がその宅地の上に自宅を建築して居住していた場合、その宅地は貸宅地として評価する。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
相続により取得した宅地を、その利用状況に応じて自用地・貸家建付地・貸宅地のどれとして評価するかを問う問題である。とくに、使用貸借で貸し付けている宅地の扱いが問われている。
正解の根拠
借地権とは、建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいう(借地借家法第2条第1項第1号)。使用貸借は無償で物を借りる契約であり、地上権にも賃借権にも当たらないため、借主に借地権は生じない。したがって、使用貸借で子に貸し付けた宅地には借地権による減額がなく、自用地として評価する。貸宅地として評価するとする肢4の記述は誤りである。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:適切。貸家建付地は「自用地価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」で評価する。
肢2:適切。自己の宅地上の建物を第三者に賃貸していれば、用途が店舗でもその宅地は貸家建付地となる。
肢3:適切。建物の所有を目的とする賃借権は借地借家法第2条第1項第1号の借地権に当たるため、その宅地は貸宅地として評価する。
肢4:不適切。使用貸借では借地権が生じないため、貸宅地ではなく自用地として評価する。
一言まとめ
「賃借権なら貸宅地、使用貸借なら自用地」。借地権があるかどうかで宅地の評価区分が決まる。
一問一答各肢の正誤
○肢1貸家建付地の価額は、「自用地価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」の算式により計算した金額によって評価する。
貸家建付地は、借家人の権利を考慮して、自用地価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)の算式で評価する。
○肢2被相続人が、所有する宅地の上に店舗用建物を建築し、当該建物を賃貸借契約により第三者に賃貸していた場合、その宅地は貸家建付地として評価する。
自己所有の宅地上の建物を賃貸借契約で第三者に貸している場合、建物の用途が店舗であってもその宅地は貸家建付地として評価する。
○肢3被相続人が、所有する宅地に建物の所有を目的とする賃借権を設定し、借地人がその宅地の上に自宅を建築して居住していた場合、その宅地は貸宅地として評価する。
建物の所有を目的とする土地の賃借権は借地権に当たり、借地権の目的となっている宅地は貸宅地として評価する。
×肢4被相続人が、所有する宅地を使用貸借により子に貸し付け、その子がその宅地の上に自宅を建築して居住していた場合、その宅地は貸宅地として評価する。
使用貸借は地上権にも土地の賃借権にも当たらず借地権が生じないため、その宅地は貸宅地ではなく自用地として評価する。
関連条文解説で引用
- 借地借家法第2条第1項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2026年5月公表分) 問58 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2025年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。