タックスプランニング2017年10月1日時点の法令に基づく出題です
2018年1月 FP2級学科 問40
決算書および法人税申告書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1損益計算書は、一会計期間における企業の経営成績を表している。
- 2貸借対照表は、決算期末時点等、一時点における企業の財政状態を表している。
- 3決算書における当期純利益と法人税申告書における各事業年度の所得の金額は、必ず一致する。
- 4キャッシュフロー計算書は、一会計期間における企業の資金の増減を示したものである。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
決算書の各書類が何を表すかと、決算書上の利益と法人税の所得の金額との関係を問う問題です。最も不適切な記述を選びます。
正解の根拠
法人税法第21条第1項は、法人税の課税標準を各事業年度の所得の金額と定めています。法人税法第22条第1項により、この所得の金額は益金の額から損金の額を控除した金額です。さらに、納付する法人税の額は一定のものを除いて損金の額に算入されません(法人税法第38条第1項)。このように税法上の計算には会計と異なる扱いがあるため、決算書の当期純利益と所得の金額は必ずしも一致しません。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:損益計算書は一会計期間の経営成績を表す書類で、適切です。
肢2:貸借対照表は決算期末などの一時点の財政状態を表す書類で、適切です。
肢3:当期純利益と所得の金額は「必ず」一致するわけではないため、不適切です。
肢4:キャッシュフロー計算書は一会計期間の資金の増減を示す書類で、適切です。
一言まとめ
決算書の利益と課税所得は別物で、差は税務上の調整で生じます。「必ず一致」という断定表現は誤りと覚えましょう。
一問一答各肢の正誤
○肢1損益計算書は、一会計期間における企業の経営成績を表している。
損益計算書は一会計期間の収益と費用を示して企業の経営成績を表す書類であり、この記述は正しい。
○肢2貸借対照表は、決算期末時点等、一時点における企業の財政状態を表している。
貸借対照表は決算期末などの一時点における資産・負債・純資産の状況、すなわち財政状態を表す書類であり、この記述は正しい。
×肢3決算書における当期純利益と法人税申告書における各事業年度の所得の金額は、必ず一致する。
所得の金額は益金の額から損金の額を控除して求め、納付する法人税の額のように損金に算入されないものもあるため、会計上の当期純利益と必ず一致するとはいえない。
○肢4キャッシュフロー計算書は、一会計期間における企業の資金の増減を示したものである。
キャッシュフロー計算書は一会計期間における企業の資金の増減を示す書類であり、この記述は正しい。
関連条文解説で引用
- 法人税法第21条第1項
- 法人税法第22条第1項
- 法人税法第38条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2018年1月 問40 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2017年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。