相続・事業承継2018年4月1日時点の法令に基づく出題です
2018年9月 FP2級学科 問57
相続税の申告と納付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1相続税の計算において、「配偶者に対する相続税額の軽減」の規定の適用を受けると配偶者の納付すべき相続税額が0(ゼロ)となる場合、相続税の申告書を提出する必要はない。
- 2相続税を金銭で納付するために、相続により取得した土地を譲渡した場合、その譲渡に係る所得は、所得税の課税対象とならない。
- 3期限内申告書に係る相続税の納付は、原則として、相続人がその相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内にしなければならない。
- 4相続税は金銭により一時に納付することが原則であるが、それが困難な場合には、納税義務者は、任意に延納または物納を選択することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
相続税の申告と納付に関する基本事項を問う問題です。配偶者の税額軽減を受ける場合の申告の要否、納税資金を作るための土地譲渡と所得税の関係、納付期限、延納・物納の位置づけが論点になります。
正解の根拠
期限内申告書に係る相続税は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に、金銭で一括して納付しなければなりません。この納付期限は、申告書の提出期限と同じ日です。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。配偶者の税額軽減は、申告書を提出して初めて適用できる制度です。軽減の結果として納付税額が0(ゼロ)になる場合でも、申告書の提出は省略できません。
肢2:不適切。土地を譲渡して得た所得は譲渡所得であり、所得税の課税対象です。相続税を納付する資金を作るための譲渡であっても、非課税にはなりません。
肢3:適切。納付期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内であり、記述のとおりです。
肢4:不適切。延納は金銭一括納付が困難な場合に限り、物納は延納によっても金銭納付が困難な場合に限り認められます。納税義務者が任意に選べるものではなく、申請と許可が必要です。
一言まとめ
納付期限は申告期限と同じく10ヵ月以内、軽減でゼロになっても申告は必須、延納・物納は要件を満たして許可を受けた場合だけと押さえましょう。
一問一答各肢の正誤
×肢1相続税の計算において、「配偶者に対する相続税額の軽減」の規定の適用を受けると配偶者の納付すべき相続税額が0(ゼロ)となる場合、相続税の申告書を提出する必要はない。
配偶者の税額軽減は申告書を提出して適用する制度であり、納付税額がゼロになる場合でも申告書の提出は省略できない。
×肢2相続税を金銭で納付するために、相続により取得した土地を譲渡した場合、その譲渡に係る所得は、所得税の課税対象とならない。
土地の譲渡による所得は譲渡所得として所得税の課税対象であり、相続税の納付資金を作る目的でも非課税にはならない。
○肢3期限内申告書に係る相続税の納付は、原則として、相続人がその相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内にしなければならない。
期限内申告書に係る相続税の納付は、原則として相続の開始を知った日の翌日から10ヵ月以内であり、記述のとおりである。
×肢4相続税は金銭により一時に納付することが原則であるが、それが困難な場合には、納税義務者は、任意に延納または物納を選択することができる。
延納や物納は金銭一括納付が困難な場合などの要件を満たし、申請して許可を受けた場合に限られ、任意には選べない。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2018年9月 問57 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2018年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。