ライフプランニングと資金計画2018年10月1日時点の法令に基づく出題です
2019年5月 FP2級学科 問1
ファイナンシャル・プランナー(以下「FP」という)の顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし、最も不適切なものはどれか。
- 1生命保険募集人の登録を受けていないFPのAさんは、ライフプランの相談に来た顧客に対して、生命保険商品の商品性を説明した。
- 2金融商品取引業者の登録を受けていないFPのBさんは、顧客から株式投資についてアドバイスを求められ、特定銘柄の株価チャートを解説し、投資のタイミングを助言した。
- 3司法書士の資格を有しないFPのCさんは、顧客から将来判断能力が不十分になった場合の財産の管理を依頼され、当該顧客の任意後見受任者となった。
- 4社会保険労務士の資格を有しないFPのDさんは、顧客の求めに応じ、公的年金の老齢給付を繰り上げた場合の受給額と繰り下げた場合の受給額について、それぞれの見込額を試算して説明した。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
FPが顧客に対して行ってよい業務と、資格や登録がなければ行えない業務との線引きを問う問題である。保険募集、投資助言、司法書士や社会保険労務士の業務との関係を、関連法規に照らして判断する。
正解の根拠
金融商品取引業の登録を受けていない者は、顧客に対して特定銘柄の売買のタイミングなど具体的な投資判断を助言することができない。肢2は、特定銘柄の株価チャートを解説したうえで投資のタイミングまで助言しており、投資助言業務にあたるため不適切である。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。生命保険商品の一般的な商品性の説明にとどまり、募集行為には至っていないため、登録がなくても行える。
肢2:不適切。上記のとおり、登録なしに具体的な投資助言を行うことはできない。
肢3:適切。任意後見受任者となるために司法書士の資格は必要なく、FPが受任者となること自体は妨げられない。
肢4:適切。公的年金の繰上げ・繰下げ後の受給見込額を試算して説明する行為は、社会保険労務士の独占業務にあたらない。
一言まとめ
FPは、特定銘柄の売買助言、保険契約の募集、法律・社会保険分野の専門職の業務に踏み込むと業法に抵触するおそれがあると覚えておく。
一問一答各肢の正誤
○肢1生命保険募集人の登録を受けていないFPのAさんは、ライフプランの相談に来た顧客に対して、生命保険商品の商品性を説明した。
生命保険募集人の登録がなくても、生命保険商品の一般的な商品性を説明することは可能であり、募集行為には至らない範囲の説明である。
×肢2金融商品取引業者の登録を受けていないFPのBさんは、顧客から株式投資についてアドバイスを求められ、特定銘柄の株価チャートを解説し、投資のタイミングを助言した。
特定銘柄の株価チャートを解説し、投資のタイミングまで助言する行為は投資助言にあたり、金融商品取引業の登録なしには行えない。
○肢3司法書士の資格を有しないFPのCさんは、顧客から将来判断能力が不十分になった場合の財産の管理を依頼され、当該顧客の任意後見受任者となった。
任意後見受任者となるために司法書士の資格は必要なく、資格を有しないFPが顧客の任意後見受任者となること自体は妨げられない。
○肢4社会保険労務士の資格を有しないFPのDさんは、顧客の求めに応じ、公的年金の老齢給付を繰り上げた場合の受給額と繰り下げた場合の受給額について、それぞれの見込額を試算して説明した。
公的年金の繰上げ・繰下げ後の受給見込額を試算して説明することは、社会保険労務士の独占業務にあたらず、資格がなくても行える。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2019年5月 問1 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2018年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。