相続・事業承継2019年4月1日時点の法令に基づく出題です
2019年9月 FP2級学科 問55
民法上の遺言および遺留分に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1遺言は、満15歳以上で、かつ、遺言をする能力があれば、誰でもすることができる。
- 2遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、遺言の全部または一部を撤回することができる。
- 3被相続人の兄弟姉妹に遺留分は認められない。
- 4遺留分権利者は、相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内に限り、家庭裁判所の許可を受けて遺留分の放棄をすることができる。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
遺言能力、遺言の撤回、遺留分権利者の範囲、遺留分の放棄の手続と時期という、遺言と遺留分の基本事項を問う問題です。最も不適切なものを選びます。
正解の根拠
遺留分の放棄は、相続の開始前に家庭裁判所の許可を受けたときに限って効力を生じます(民法第1043条第1項)。相続の開始があったことを知った時から3か月以内という期間は、相続の承認または放棄をすべき期間のことであり、遺留分の放棄の期間ではありません(民法第915条第1項)。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:適切。遺言は、満15歳以上で遺言をする能力があれば誰でもすることができます。
肢2:適切。遺言者は、いつでも遺言の方式に従って、遺言の全部または一部を撤回できます(民法第1022条第1項)。
肢3:適切。兄弟姉妹には遺留分が認められません。
肢4:不適切。遺留分の放棄は相続開始前に家庭裁判所の許可を受けて行い、3か月以内という期限は関係ありません。
一言まとめ
遺留分の放棄は相続開始前に家庭裁判所の許可が必要です。3か月の期間は相続の承認・放棄の話と区別しましょう。
一問一答各肢の正誤
○肢1遺言は、満15歳以上で、かつ、遺言をする能力があれば、誰でもすることができる。
遺言は、満15歳以上で遺言をする能力があれば、誰でもすることができる。
○肢2遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、遺言の全部または一部を撤回することができる。
遺言者は、いつでも遺言の方式に従って、遺言の全部または一部を撤回することができる。
○肢3被相続人の兄弟姉妹に遺留分は認められない。
被相続人の兄弟姉妹には遺留分が認められない。
×肢4遺留分権利者は、相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内に限り、家庭裁判所の許可を受けて遺留分の放棄をすることができる。
遺留分の放棄は相続の開始前に家庭裁判所の許可を受けて行うものであり、相続開始を知った時から3か月以内という期限は関係がない。
関連条文解説で引用
- 民法第1022条第1項
- 民法第1043条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2019年9月 問55 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2019年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。