タックスプランニング2019年10月1日時点の法令に基づく出題です
2020年1月 FP2級学科 問33
所得税における損益通算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1上場株式を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、総合課税を選択した上場株式の配当所得の金額と損益通算することができない。
- 2業務用車両を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と損益通算することができない。
- 3不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、その不動産所得を生ずべき土地の取得に要した負債の利子の額に相当する部分の金額は、事業所得の金額と損益通算することができない。
- 4生命保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができない。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
損益通算の対象となる損失とならない損失を区別できるかを問う問題である。「最も不適切なもの」を選ぶので、誤っている記述を見つける。
正解の根拠
損益通算の対象となるのは、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の損失である。業務用車両は事業の用に供する資産であり、その譲渡損失は通算を禁じられる損失にあたらないため、事業所得などと通算できる。したがって、通算できないとする肢2は誤りである。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。上場株式等の譲渡損失は、総合課税を選択した配当所得とは通算できない。
肢2:不適切。業務用車両の譲渡損失は通算できる。
肢3:適切。土地取得のための負債の利子に相当する部分は、措置法第41条の4第1項により生じなかったものとみなされる。
肢4:適切。一時所得の損失は他の所得と通算できない。
一言まとめ
通算できない損失は「一時所得の損失」と「生活に通常必要でない資産の損失」などと覚え、事業用資産の損失は通算できると区別する。
一問一答各肢の正誤
○肢1上場株式を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、総合課税を選択した上場株式の配当所得の金額と損益通算することができない。
上場株式等の譲渡損失は上場株式等に係る配当所得等と通算できるが、総合課税を選択した配当所得は対象外なので通算できない。
×肢2業務用車両を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と損益通算することができない。
業務用車両の譲渡による損失は、事業の用に供する資産の損失であり通算を禁じられる資産の損失ではないため、事業所得などと損益通算できる。
○肢3不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、その不動産所得を生ずべき土地の取得に要した負債の利子の額に相当する部分の金額は、事業所得の金額と損益通算することができない。
不動産所得の損失のうち、土地を取得するための負債の利子に相当する部分は、損益通算の適用上は生じなかったものとみなされる。
○肢4生命保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができない。
一時所得の損失は損益通算の対象となる損失ではないため、不動産所得など他の所得の金額と通算することはできない。
関連条文解説で引用
- 措置法第41条の4第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2020年1月 問33 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2019年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。