リスク管理2020年4月1日時点の法令に基づく出題です
2020年9月 FP2級学科 問15
法人を契約者(=保険料負担者)とする生命保険に係る保険料の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、いずれも保険料は年払いで、いずれの保険契約も2020年4月に締結したものとする。
- 1被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
- 2被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険の支払保険料は、その全額を資産に計上する。
- 3被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人で、最高解約返戻率が80%である定期保険(保険期間10年)の支払保険料は、保険期間の前半4割相当期間においては、その40%相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
- 4被保険者が役員、給付金受取人が法人である解約返戻金のない医療保険の支払保険料は、損金の額に算入することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
法人が契約者となる生命保険の保険料について、契約形態(保険の種類・被保険者・受取人)ごとの経理処理を問う問題である。定期保険では、最高解約返戻率に応じて資産計上割合が変わる点が焦点となる。
正解の根拠
最高解約返戻率が80%の定期保険(保険期間10年)では、前半4割相当期間の資産計上割合が最高解約返戻率の区分ごとに定められている。80%の場合の割合は40%よりも高いため、その40%相当額を資産に計上し、残額を損金に算入するという記述は誤りである。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:養老保険で死亡保険金受取人が遺族、満期保険金受取人が法人の場合、保険料の2分の1を資産計上し、残りを損金算入できるため適切。
肢2:役員を被保険者、法人を死亡保険金受取人とする終身保険は、保険料の全額を資産に計上するため適切。
肢3:80%の定期保険の資産計上割合は40%ではなく、不適切。
肢4:解約返戻金のない医療保険の保険料は損金算入でき、適切。
一言まとめ
養老保険は2分の1ずつ、終身保険は全額資産計上、定期保険は最高解約返戻率で資産計上割合が変わる。解約返戻金のない掛け捨て型は損金と覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人の養老保険は、保険料の2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入できる。
○肢2被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険の支払保険料は、その全額を資産に計上する。
被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険の支払保険料は、その全額を資産に計上する取扱いであり、記述は正しい。
×肢3被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人で、最高解約返戻率が80%である定期保険(保険期間10年)の支払保険料は、保険期間の前半4割相当期間においては、その40%相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
最高解約返戻率が80%の定期保険は、前半4割相当期間の資産計上割合が40%より高い区分に当たり、40%相当額とする記述は誤りである。
○肢4被保険者が役員、給付金受取人が法人である解約返戻金のない医療保険の支払保険料は、損金の額に算入することができる。
被保険者が役員、給付金受取人が法人である解約返戻金のない医療保険の支払保険料は、損金の額に算入でき、記述は正しい。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2020年9月 問15 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2020年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。