FP2 / 2021年1月 / 問58公表解答どおり

相続・事業承継2020年10月1日時点の法令に基づく出題です

2021年1月 FP2級学科 問58

不動産等に係る資産承継対策や納税資金対策に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 1「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けるためには、贈与を受けた年の1月1日において、贈与者が60歳以上でなければならない。
  2. 2配偶者から居住用不動産の贈与を受けた場合において、贈与税の配偶者控除の適用を受けるためには、その配偶者との婚姻期間が10年以上でなければならない。
  3. 3相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた現金は、贈与税の課税対象となる。
  4. 4延納の許可を受けた相続税額について、所定の要件を満たせば、延納から物納へ変更することができる。

正解と解説AI解説

正解 肢4

本問の論点

不動産等に係る資産承継対策・納税資金対策の制度について、住宅取得等資金の贈与税の非課税、贈与税の配偶者控除、代償分割、延納から物納への変更の要件を正しく区別できるかを問う問題である。

正解の根拠

延納の許可を受けた相続税額について、その後の事情の変化により延納による納付が困難となった場合には、所定の要件を満たせば、延納から物納へ変更することができる。肢4の記述はこの制度の内容に合致している。よって、正解は肢4。

各肢の検討

肢1:不適切。年齢要件が課されるのは受贈者であり、贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であることが求められる(措置法第70条の2第2項第1号)。贈与者が60歳以上という要件はない。

肢2:不適切。贈与税の配偶者控除の対象は、婚姻期間が20年以上である配偶者からの贈与であり、10年以上では足りない(相続税法第21条の6第1項)。

肢3:不適切。代償分割で交付を受けた現金は、相続した財産の分割の対価であり、贈与税ではなく相続税の課税関係で扱われる。

肢4:適切。延納から物納への変更は、所定の要件を満たせば認められる。

一言まとめ

年齢や期間の数字は制度ごとに異なる。住宅取得等資金は受贈者が20歳以上、配偶者控除は婚姻期間20年以上と、主体と数字をセットで覚える。

一問一答各肢の正誤

  1. ×肢1「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けるためには、贈与を受けた年の1月1日において、贈与者が60歳以上でなければならない。

    年齢要件が課されるのは受贈者で、贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であることが求められる。贈与者が60歳以上という要件は定められていない。

  2. ×肢2配偶者から居住用不動産の贈与を受けた場合において、贈与税の配偶者控除の適用を受けるためには、その配偶者との婚姻期間が10年以上でなければならない。

    贈与税の配偶者控除の対象は、婚姻期間が20年以上である配偶者からの贈与であり、婚姻期間10年以上では要件を満たさない。

  3. ×肢3相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた現金は、贈与税の課税対象となる。

    代償分割で交付を受けた現金は、相続した財産の分割の対価であり、贈与ではなく相続税の課税関係で扱われるため、贈与税の課税対象とはならない。

  4. ○肢4延納の許可を受けた相続税額について、所定の要件を満たせば、延納から物納へ変更することができる。

    延納の許可を受けた相続税額について、所定の要件を満たせば、延納から物納への変更が認められるため、記述は制度の内容に合致している。

関連条文解説で引用

  • 措置法第70条の2第2項第1号
  • 相続税法第21条の6第1項

出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2021年1月 問58 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。

解説は2020年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。

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