リスク管理2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問16
任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 1被保険自動車を運転中に対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、その損害のうち、自動車損害賠償責任保険等によって補償される部分を除いた損害が対人賠償保険の補償の対象となる。
- 2被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、その損害のうち、被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いた損害が人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。
- 3被保険自動車を運転中に誤って店舗建物に衝突して損壊させ、当該建物自体の損害に加え、建物の修理期間中に休業して発生した損害(休業損害)により、被保険者が法律上の賠償責任を負った場合、それらの損害は、対物賠償保険の補償の対象となる。
- 4被保険自動車が高潮で水没した場合、その損害は、一般車両保険の補償の対象となる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
任意加入の自動車保険のうち、対人賠償保険・人身傷害(補償)保険・対物賠償保険・車両保険の補償範囲を問う問題である。各保険が「誰の」「どの損害を」補償するかの区別がポイントとなる。
正解の根拠
人身傷害(補償)保険は、被保険者の過失割合にかかわらず、保険金額の範囲内で約款の基準により算定した損害額が補償される。自己の過失割合に相当する部分を差し引いた損害が対象となるわけではない。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。自賠法第11条第1項により、自賠責保険は保有者の損害賠償責任による損害をてん補する。任意の対人賠償保険は、自賠責保険で補償される部分を超える損害を補償する。
肢2:不適切。人身傷害(補償)保険では、過失割合に相当する部分も差し引かれずに補償される。
肢3:適切。対物賠償保険は、建物自体の損害に加え、休業損害などの間接損害についての賠償責任も補償の対象とする。
肢4:適切。一般車両保険では、高潮による水没の損害も補償の対象となる。
一言まとめ
人身傷害は「過失割合にかかわらず自分側の損害を補償」、対人・対物は「法律上の賠償責任を補償」と区別する。
一問一答各肢の正誤
○肢1被保険自動車を運転中に対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、その損害のうち、自動車損害賠償責任保険等によって補償される部分を除いた損害が対人賠償保険の補償の対象となる。
対人賠償保険は、法律上の損害賠償責任による損害のうち、自動車損害賠償責任保険等で補償される部分を超える損害を補償する上乗せの保険である。
×肢2被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、その損害のうち、被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いた損害が人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。
人身傷害(補償)保険は、被保険者の過失割合にかかわらず、保険金額の範囲内で約款の基準により算定した損害額が補償され、過失割合に相当する部分は差し引かれない。
○肢3被保険自動車を運転中に誤って店舗建物に衝突して損壊させ、当該建物自体の損害に加え、建物の修理期間中に休業して発生した損害(休業損害)により、被保険者が法律上の賠償責任を負った場合、それらの損害は、対物賠償保険の補償の対象となる。
対物賠償保険は、他人の財物を損壊させて法律上の賠償責任を負った場合に、建物自体の損害に加え、休業損害などの間接損害も補償の対象とする。
○肢4被保険自動車が高潮で水没した場合、その損害は、一般車両保険の補償の対象となる。
一般車両保険では高潮による水没の損害は補償の対象となり、地震・噴火・津波による損害は特約がなければ補償されない。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問16 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。