金融資産運用2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問26
株式の信用取引の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1信用取引では、現物株式を所有していなくても、その株式の「売り」から取引を開始することができる。
- 2制度信用取引の建株を一般信用取引の建株に変更することはできるが、一般信用取引の建株を制度信用取引の建株に変更することはできない。
- 3信用取引では、売買が成立した後に相場が変動して証券会社が定める最低委託保証金維持率を下回った場合、追加保証金を差し入れるなどの方法により、委託保証金の不足を解消しなくてはならない。
- 4金融商品取引法では、株式の信用取引を行う際の委託保証金の額は30万円以上であり、かつ、当該取引に係る株式の時価に100分の30を乗じた金額以上でなければならないとされている。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
株式の信用取引の基本的な仕組みを問う問題である。空売りの可否、制度信用取引と一般信用取引の関係、追加保証金、委託保証金の最低額と率が論点となる。
正解の根拠
制度信用取引と一般信用取引は、返済期限や品貸料などの条件が異なる別々の取引である。そのため、制度信用取引の建株を一般信用取引の建株に変更することも、その逆も認められていない。一方向だけ変更できるとする肢2の記述は誤りである。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。証券会社から株式を借りて売ることができるため、現物株式を持たずに売りから始められる。
肢2:不適切。建株の変更はどちらの方向にもできない。
肢3:適切。委託保証金が最低委託保証金維持率を下回ると、追加保証金の差入れ等で不足を解消する必要がある。
肢4:適切。金融商品取引業者は、取引に係る有価証券の時価に一定の率を乗じた額を下らない金銭の預託を受けなければならない(金商法第161条の2第1項)。委託保証金は30万円以上、かつ時価の100分の30以上とされている。
一言まとめ
制度信用と一般信用の建株は相互に変更不可。委託保証金は「30万円以上かつ時価の100分の30以上」とセットで覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1信用取引では、現物株式を所有していなくても、その株式の「売り」から取引を開始することができる。
信用取引では証券会社から株式を借りて売ることができるため、現物株式を所有していなくても「売り」から取引を開始できる。
×肢2制度信用取引の建株を一般信用取引の建株に変更することはできるが、一般信用取引の建株を制度信用取引の建株に変更することはできない。
制度信用取引と一般信用取引は返済期限や品貸料などの条件が異なる別個の取引であり、建株をどちらの方向にも相互に変更することはできない。
○肢3信用取引では、売買が成立した後に相場が変動して証券会社が定める最低委託保証金維持率を下回った場合、追加保証金を差し入れるなどの方法により、委託保証金の不足を解消しなくてはならない。
相場変動により委託保証金の率が証券会社の定める最低委託保証金維持率を下回った場合は、追加保証金(追証)を差し入れるなどして不足を解消しなければならない。
○肢4金融商品取引法では、株式の信用取引を行う際の委託保証金の額は30万円以上であり、かつ、当該取引に係る株式の時価に100分の30を乗じた金額以上でなければならないとされている。
信用取引では、取引に係る株式の時価に定められた率を乗じた額を下らない金銭の預託を受けなければならず、委託保証金は30万円以上かつ時価の100分の30以上とされている。
関連条文解説で引用
- 金商法第161条の2第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問26 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。