不動産2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問48
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1相続人が相続により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の日は、相続人が当該相続を登記原因として所有権移転登記をした日である。
- 2土地の譲渡が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得に対して、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)15.315%、住民税5%の税率により課税される。
- 3土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
- 4譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得の所有期間の判定、税率、譲渡費用、取得費を問う問題である。
正解の根拠
相続(限定承認に係るものを除く。)により取得した資産を譲渡した場合、相続人が引き続きこれを所有していたものとみなされる(所得税法第60条第1項)。したがって、取得の日は被相続人の取得の日を引き継ぎ、相続登記をした日ではない。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。相続登記の日を取得の日とする点が誤り。
肢2:適切。その年1月1日において所有期間が5年を超える土地等の譲渡は長期譲渡所得となり、課税長期譲渡所得金額の15%の所得税が課される(措置法第31条第1項)。復興特別所得税を含めると15.315%、これに住民税5%が加わる。
肢3:適切。譲渡所得の金額は、総収入金額から取得費及び資産の譲渡に要した費用の額を控除して計算する(所得税法第33条第3項)。仲介手数料は譲渡に要した費用に当たる。
肢4:適切。取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができる。
一言まとめ
相続で取得した土地は被相続人の所有期間を引き継いで長期・短期を判定する。
一問一答各肢の正誤
×肢1相続人が相続により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の日は、相続人が当該相続を登記原因として所有権移転登記をした日である。
相続(限定承認に係るものを除く)により取得した資産は、相続人が引き続き所有していたものとみなされるため、取得の日は被相続人の取得日を引き継ぎ、相続登記の日ではない。
○肢2土地の譲渡が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得に対して、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)15.315%、住民税5%の税率により課税される。
その年1月1日において所有期間が5年を超える土地等の譲渡は長期譲渡所得とされ、課税長期譲渡所得金額の15%の所得税が課され、復興特別所得税を含め15.315%、住民税5%となる。
○肢3土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
譲渡所得の金額は総収入金額から取得費と資産の譲渡に要した費用の額を控除して計算し、仲介手数料は譲渡に要した費用に含まれる。
○肢4譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができる。
取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を概算取得費として取得費とすることができる。
関連条文解説で引用
- 所得税法第60条第1項
- 所得税法第60条第1項第1号
- 措置法第31条第1項
- 所得税法第33条第3項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問48 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。