タックスプランニング2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年5月 FP2級学科 問36
個人住民税の原則的な仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1個人住民税の課税は、その年の4月1日において都道府県内または市町村(特別区を含む)内に住所を有する者に対して行われる。
- 2個人住民税の所得割額は、所得税の所得金額の計算に準じて計算した前々年中の所得金額から所得控除額を控除し、その金額に税率を乗じて得た額から税額控除額を差し引くことにより算出される。
- 3所得税および個人住民税の納税義務がある自営業者は、所得税の確定申告をした後、住民税の申告書も提出しなければならない。
- 4納税者が死亡した時点で未納付の個人住民税があったとしても、相続の放棄をした者は、その未納付分を納税する義務を負わない。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
個人住民税の納税義務者の判定時点、所得割の基礎となる所得の年、申告の要否、納税者が死亡した場合の未納付税額の承継という、個人住民税の原則的な仕組みを問う問題である。
正解の根拠
納税者が死亡した場合、未納付の個人住民税を納付する義務は相続人が承継する。しかし、相続の放棄をした者は初めから相続人とならなかったものとみなされるため、その未納付分を納税する義務を負わない。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:不適切。道府県内に住所を有する個人は道府県民税の納税義務者となる(地方税法第24条第1項第1号)。その判定は4月1日ではなく、賦課期日である年の初日(元日)時点の住所で行う。
肢2:不適切。所得割は、前々年中ではなく前年中の所得金額を基礎として、所得控除額の控除、税率の適用、税額控除額の控除の順に計算する。
肢3:不適切。所得税の確定申告書を提出した者は、住民税の申告書を提出したものとみなされるため、別途の申告は不要である。
肢4:適切。相続の放棄をした者は相続人ではないため、未納付の個人住民税を承継しない。
一言まとめ
個人住民税は「元日の住所地で、前年の所得に課税」と覚え、確定申告をすれば住民税の申告は不要、相続放棄者は納税義務を承継しない、と整理する。
一問一答各肢の正誤
×肢1個人住民税の課税は、その年の4月1日において都道府県内または市町村(特別区を含む)内に住所を有する者に対して行われる。
道府県民税は道府県内に住所を有する個人に課されるが、住所の有無は4月1日ではなく賦課期日である年の初日(元日)時点で判定するため誤りである。
×肢2個人住民税の所得割額は、所得税の所得金額の計算に準じて計算した前々年中の所得金額から所得控除額を控除し、その金額に税率を乗じて得た額から税額控除額を差し引くことにより算出される。
所得割額は前々年中ではなく前年中の所得金額を基礎として計算するため、前々年中とする記述は誤りである。
×肢3所得税および個人住民税の納税義務がある自営業者は、所得税の確定申告をした後、住民税の申告書も提出しなければならない。
所得税の確定申告書を提出した者は住民税の申告書を提出したものとみなされるため、重ねて住民税の申告書を提出する必要はない。
○肢4納税者が死亡した時点で未納付の個人住民税があったとしても、相続の放棄をした者は、その未納付分を納税する義務を負わない。
相続の放棄をした者は初めから相続人とならなかったものとみなされるため、被相続人の未納付の個人住民税を納税する義務を負わない。
関連条文解説で引用
- 地方税法第24条第1項
- 地方税法第24条第1項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年5月 問36 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。