タックスプランニング2022年4月1日時点の法令に基づく出題です
2022年9月 FP2級学科 問37
法人税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1法人が特定公益増進法人に支払った寄附金(確定申告書に明細を記載した書類の添付あり)は、その全額を損金の額に算入することができる。
- 2法人が納付した法人税の本税および法人住民税の本税は、その全額を損金の額に算入することができる。
- 3法人が減価償却費として損金経理した金額のうち、償却限度額に達するまでの金額は、その事業年度の損金の額に算入することができる。
- 4期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年1,000万円までの金額は、損金の額に算入することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
法人が支出・納付した金額が、法人税の所得の金額の計算上、損金の額に算入されるかを問う問題である。寄附金、法人税等の本税、減価償却費、交際費等の取扱いを確認する。
正解の根拠
減価償却費は、法人が損金経理をした金額のうち、償却限度額に達するまでの金額がその事業年度の損金の額に算入される。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。特定公益増進法人に対する寄附金は、特別損金算入限度額の範囲内でのみ損金の額に算入され、全額が損金になるわけではない(法人税法施行令第77条の2第1項)。
肢2:不適切。内国法人が納付する法人税の本税の額は、一定のものを除き、損金の額に算入しない(法人税法第38条第1項)。道府県民税及び市町村民税(法人住民税)の本税も、退職年金等積立金に対する法人税に係るものを除き、損金の額に算入しない(法人税法第38条第2項第2号)。
肢3:適切。損金経理をした減価償却費のうち、償却限度額に達するまでの金額は損金の額に算入される。
肢4:不適切。期末資本金の額等が1億円以下の中小法人でも、交際費等の定額控除限度額は年1,000万円ではなく、それより低い金額である。
一言まとめ
法人税・法人住民税の本税は損金不算入、減価償却費は償却限度額まで損金算入と、「不算入」と「限度額まで算入」を区別して整理する。
一問一答各肢の正誤
×肢1法人が特定公益増進法人に支払った寄附金(確定申告書に明細を記載した書類の添付あり)は、その全額を損金の額に算入することができる。
特定公益増進法人に対する寄附金には特別損金算入限度額の計算方法が定められており、全額ではなく限度額の範囲内でのみ損金の額に算入される。
×肢2法人が納付した法人税の本税および法人住民税の本税は、その全額を損金の額に算入することができる。
法人税の本税は一定のものを除き損金の額に算入されず、道府県民税及び市町村民税も退職年金等積立金に対する法人税に係るものを除き損金の額に算入されない。
○肢3法人が減価償却費として損金経理した金額のうち、償却限度額に達するまでの金額は、その事業年度の損金の額に算入することができる。
減価償却費として損金経理をした金額のうち、償却限度額に達するまでの金額は、その事業年度の損金の額に算入される。
×肢4期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年1,000万円までの金額は、損金の額に算入することができる。
期末資本金の額等が1億円以下の中小法人の交際費等の定額控除限度額は年1,000万円ではなく、それより低い金額であるため誤りである。
関連条文解説で引用
- 法人税法施行令第77条の2第1項
- 法人税法施行令第77条の2第1項第1号
- 法人税法第38条第1項
- 法人税法第38条第2項第2号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年9月 問37 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。