ライフプランニングと資金計画2022年10月1日時点の法令に基づく出題です
2023年1月 FP2級学科 問8
確定拠出年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1企業型年金を実施する事業主は、企業型年金規約において、加入者に一定の資格を定めることができる。
- 2企業型年金における加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)の上限額は、事業主掛金の額にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額となる。
- 3企業型年金の掛金は、月単位での拠出のほか、賞与時期のみの拠出や年1回の拠出も可能である。
- 4企業型年金や確定給付企業年金等を実施していない一定規模以下の中小企業の事業主は、労使の合意かつ従業員の同意を基に、従業員が加入している個人型年金の加入者掛金に一定額の事業主掛金を上乗せして納付することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
企業型確定拠出年金の加入資格、マッチング拠出の上限、掛金の拠出単位、中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)の仕組みを問う問題である。
正解の根拠
マッチング拠出の加入者掛金には二つの上限がある。一つは事業主掛金との合計が拠出限度額を超えないことであり、この点は明文で定められている(確定拠出年金法第20条第1項)。もう一つは加入者掛金の額が事業主掛金の額を超えないことである。本肢は後者を欠いている。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。規約で加入者となることについて一定の資格を定めることができる(確定拠出年金法第3条第3項第6号)。
肢2:不適切。加入者掛金は事業主掛金の額を超えることができない。
肢3:適切。掛金は月単位のほか、賞与時期のみや年1回の拠出も可能である。
肢4:適切。中小事業主は労働組合等の同意を得て、個人型年金加入者の掛金に上乗せして中小事業主掛金を拠出できる(確定拠出年金法第68条の2第1項)。
一言まとめ
マッチング拠出は「合計が拠出限度額以内」かつ「事業主掛金以下」の二重の上限と覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1企業型年金を実施する事業主は、企業型年金規約において、加入者に一定の資格を定めることができる。
企業型年金に係る規約には、実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定める場合、その資格に関する事項を定めることとされている。
×肢2企業型年金における加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)の上限額は、事業主掛金の額にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額となる。
マッチング拠出の加入者掛金は、事業主掛金との合計額が拠出限度額を超えないことに加え、事業主掛金の額を超えることができないため、事業主掛金の額にかかわらないとする本肢は誤り。
○肢3企業型年金の掛金は、月単位での拠出のほか、賞与時期のみの拠出や年1回の拠出も可能である。
企業型年金の掛金は、月単位の拠出に限られず、規約で定めることにより賞与時期のみの拠出や年1回の拠出とすることも認められている。
○肢4企業型年金や確定給付企業年金等を実施していない一定規模以下の中小企業の事業主は、労使の合意かつ従業員の同意を基に、従業員が加入している個人型年金の加入者掛金に一定額の事業主掛金を上乗せして納付することができる。
企業型年金及び確定給付企業年金を実施していない中小事業主は、使用する第一号厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合等の同意を得て、個人型年金加入者の掛金に中小事業主掛金を上乗せして拠出できる。
関連条文解説で引用
- 確定拠出年金法第3条第3項第6号
- 確定拠出年金法第68条の2第1項
- 確定拠出年金法第55条第2項第4号の2
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年1月 問8 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。