タックスプランニング2022年10月1日時点の法令に基づく出題です
2023年1月 FP2級学科 問35
所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。
- 1住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
- 2中古住宅を取得した場合であっても、当該住宅が一定の耐震基準に適合するときは、住宅ローン控除の適用を受けることができる。
- 3転勤に伴う転居等のやむを得ない事由により、住宅ローン控除の適用を受けていた者がその住宅を居住の用に供しなくなった場合に、翌年以降に再び当該住宅を居住の用に供すれば、原則として、再入居した年以後の控除期間内について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
- 4住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に一定の書類を添付し、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
住宅ローン控除の要件のうち、借入金の償還期間、中古住宅の取扱い、転居後の再入居、適用初年の手続を問う問題である。いずれも条文上の要件の理解が問われる。
正解の根拠
控除の対象となる金融機関等からの借入金は、契約において償還期間が10年以上の割賦償還の方法により返済することとされているものに限られる(措置法第41条第1項第1号)。繰上げ返済により償還期間が当初の借入れの日から10年未満となれば、この要件を満たさなくなるため、以後の年分は控除を受けられない。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。償還期間が10年未満となれば、残りの控除期間も適用を受けられない。
肢2:適切。建築後使用されたことのある家屋で耐震基準に適合するもの(既存住宅)の取得も、住宅の取得等に含まれる(措置法第41条第1項)。
肢3:適切。転任の命令に伴う転居等のやむを得ない事由で居住しなくなった後、再び居住の用に供した場合は、その年以後の各年が適用年とみなされる(措置法第41条第26項)。
肢4:適切。適用を受けるには、確定申告書に控除に関する記載をし、明細書や登記事項証明書その他の書類を添付する必要がある(措置法第41条第34項)。
一言まとめ
「償還期間10年以上」は繰上げ返済後も満たす必要があり、10年未満に短縮されると控除は受けられない。
一問一答各肢の正誤
×肢1住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
控除対象の借入金は契約上の償還期間が10年以上の割賦償還によるものに限られ、繰上げ返済で当初の借入れの日から10年未満となれば要件を満たさず、残りの期間も控除を受けられない。
○肢2中古住宅を取得した場合であっても、当該住宅が一定の耐震基準に適合するときは、住宅ローン控除の適用を受けることができる。
建築後使用されたことのある家屋で耐震基準に適合するもの(既存住宅)の取得も住宅の取得等に含まれ、控除の対象となる。
○肢3転勤に伴う転居等のやむを得ない事由により、住宅ローン控除の適用を受けていた者がその住宅を居住の用に供しなくなった場合に、翌年以降に再び当該住宅を居住の用に供すれば、原則として、再入居した年以後の控除期間内について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
転任の命令に伴う転居等のやむを得ない事由で居住しなくなった後に再び居住した場合、届出書の提出等を要件に、再居住の年以後の控除期間内の各年が適用年とみなされる。
○肢4住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に一定の書類を添付し、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
控除は確定申告書に控除に関する記載があり、明細書や登記事項証明書その他の書類の添付がある場合に限り適用されるため、最初の年分は確定申告が必要である。
関連条文解説で引用
- 措置法第41条第1項第1号
- 措置法第41条第1項
- 措置法第41条第26項
- 措置法第41条第27項
- 措置法第41条第34項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年1月 問35 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。