リスク管理2023年4月1日時点の法令に基づく出題です
2023年9月 FP2級学科 問16
生命保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)および保険金受取人は個人であるものとする。
- 1契約者と被保険者が同一人である養老保険において、被保険者の相続人ではない者が受け取った死亡保険金は、相続税の課税対象となる。
- 2契約者と被保険者が同一人である終身保険において、被保険者がリビング・ニーズ特約に基づいて受け取る特約保険金は、非課税となる。
- 3契約者と年金受取人が同一人である個人年金保険において、年金受取人が毎年受け取る年金は、所得税における公的年金等控除の対象となる。
- 4契約から10年を経過した一時払養老保険を解約して契約者が受け取る解約返戻金は、所得税において総合課税の対象となる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
生命保険の死亡保険金・特約保険金・年金・解約返戻金が、それぞれどの税目・所得区分で課税されるかを問う問題である。契約者・被保険者・受取人の関係に注意して判断する。
正解の根拠
契約者と年金受取人が同一人である個人年金保険の年金は、所得税の雑所得となるが、公的年金等には当たらない。雑所得の金額は、その年の年金額から対応する払込保険料を差し引いて計算し、公的年金等控除は適用されない。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:適切。被相続人の死亡により相続人その他の者が取得した生命保険金は、相続又は遺贈により取得したものとみなされる(相続税法第3条第1項第1号)。相続人以外の者が取得した場合は遺贈により取得したものとみなされる(相続税法第3条第1項)。
肢2:適切。リビング・ニーズ特約に基づき被保険者本人が受け取る特約保険金は、疾病に基因して本人が受け取る保険金として非課税となる。
肢3:不適切。個人年金保険の年金は公的年金等以外の雑所得であり、公的年金等控除の対象とならない。
肢4:適切。契約から10年を経過した一時払養老保険の解約返戻金は、金融類似商品として源泉分離課税となる場合に当たらず、一時所得として総合課税の対象となる。
一言まとめ
民間の個人年金保険の年金は「公的年金等以外の雑所得」で、公的年金等控除は使えないと覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1契約者と被保険者が同一人である養老保険において、被保険者の相続人ではない者が受け取った死亡保険金は、相続税の課税対象となる。
被相続人の死亡により相続人以外の者が取得した死亡保険金は、遺贈により取得したものとみなされ、相続税の課税対象となる。
○肢2契約者と被保険者が同一人である終身保険において、被保険者がリビング・ニーズ特約に基づいて受け取る特約保険金は、非課税となる。
リビング・ニーズ特約に基づき被保険者本人が受け取る特約保険金は、疾病に基因して本人が受け取る保険金として非課税となる。
×肢3契約者と年金受取人が同一人である個人年金保険において、年金受取人が毎年受け取る年金は、所得税における公的年金等控除の対象となる。
個人年金保険の年金は公的年金等以外の雑所得であり、払込保険料を差し引いて所得を計算するため、公的年金等控除の対象とならない。
○肢4契約から10年を経過した一時払養老保険を解約して契約者が受け取る解約返戻金は、所得税において総合課税の対象となる。
契約から10年を経過した一時払養老保険の解約返戻金は、源泉分離課税の対象とならず、一時所得として総合課税の対象となる。
関連条文解説で引用
- 相続税法第3条第1項
- 相続税法第3条第1項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年9月 問16 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。