金融資産運用2023年4月1日時点の法令に基づく出題です
2023年9月 FP2級学科 問27
金融派生商品に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1クーポンスワップは、異なる通貨間で将来の金利および元本を交換する通貨スワップである。
- 2先物取引を利用したヘッジ取引には、将来の価格上昇リスク等を回避または軽減する売りヘッジと、将来の価格下落リスク等を回避または軽減する買いヘッジがある。
- 3オプション取引において、コール・オプションの買い手は「権利行使価格で買う権利」を放棄することができるが、プット・オプションの買い手は「権利行使価格で売る権利」を放棄することができない。
- 4オプション取引において、コール・オプションの売り手の最大利益とプット・オプションの売り手の最大利益は、いずれもプレミアム(オプション料)の額となる。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
金融派生商品(デリバティブ)のうち、スワップ、先物取引によるヘッジ、オプション取引の基本的な仕組みを問う問題である。特にオプションについては、買い手と売り手の権利・義務の違いと、損益の範囲の理解が問われている。
正解の根拠
オプションの売り手は、買い手からプレミアム(オプション料)を受け取る代わりに、買い手が権利を行使した場合にはそれに応じる義務を負う。買い手が権利を放棄すれば、売り手には受け取ったプレミアムが残るだけであり、これが売り手の最大利益となる。この点はコール・オプションでもプット・オプションでも同じである。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:不適切。クーポンスワップは、異なる通貨間で金利のみを交換し、元本の交換を行わない通貨スワップである。
肢2:不適切。記述が逆である。売りヘッジは将来の価格下落リスク等を、買いヘッジは将来の価格上昇リスク等を回避または軽減する取引である。
肢3:不適切。オプションの買い手は、コールでもプットでも、権利行使が不利な場合には権利を放棄できる。
肢4:適切。売り手の利益は受け取ったプレミアムが上限であり、コール・プットとも同じである。
一言まとめ
権利を放棄できるのは買い手だけで、買い手の損失はプレミアムに限定され、売り手の利益はプレミアムに限定される。これはコール・プット共通の原則として押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1クーポンスワップは、異なる通貨間で将来の金利および元本を交換する通貨スワップである。
クーポンスワップは、異なる通貨間で金利のみを交換し元本の交換は行わない通貨スワップであり、元本も交換するとする記述は誤り。
×肢2先物取引を利用したヘッジ取引には、将来の価格上昇リスク等を回避または軽減する売りヘッジと、将来の価格下落リスク等を回避または軽減する買いヘッジがある。
売りヘッジは将来の価格下落リスク等を、買いヘッジは将来の価格上昇リスク等を回避・軽減する取引であり、記述は両者が逆になっている。
×肢3オプション取引において、コール・オプションの買い手は「権利行使価格で買う権利」を放棄することができるが、プット・オプションの買い手は「権利行使価格で売る権利」を放棄することができない。
オプションの買い手は、コール・プットのいずれでも、権利行使が不利な場合には権利を放棄できるため、プットの買い手は放棄できないとする記述は誤り。
○肢4オプション取引において、コール・オプションの売り手の最大利益とプット・オプションの売り手の最大利益は、いずれもプレミアム(オプション料)の額となる。
オプションの売り手はプレミアムを受け取る代わりに買い手の権利行使に応じる義務を負い、利益は受け取ったプレミアムが上限となる点はコール・プットで共通である。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年9月 問27 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。