金融資産運用2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年1月 FP2級学科 問27
ポートフォリオ理論に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1システマティック・リスクは、市場全体の変動の影響を受けるリスクであり、分散投資によっても消去しきれないリスクとされている。
- 2ポートフォリオのリスクは、組み入れた各資産のリスクを組入比率で加重平均した値以下となる。
- 3異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数が-1である場合、ポートフォリオを組成することによる分散投資の効果(リスクの低減)は得られない。
- 4同一期間における収益率が同じ2つのファンドをシャープ・レシオで比較する場合、収益率の標準偏差の値が小さいファンドの方が、収益率の標準偏差の値が大きいファンドよりも当該期間において効率的に運用されていたと評価することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
ポートフォリオ理論の基本事項として、システマティック・リスク、ポートフォリオのリスクと相関係数の関係、シャープ・レシオによる運用効率の評価を問う問題である。
正解の根拠
相関係数は-1から+1までの値をとり、値が小さいほど分散投資によるリスク低減効果は大きくなる。相関係数が-1の場合は2資産が完全に逆方向に動くため、リスク低減効果は最大となる。効果が得られないとする肢3は誤りである。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:適切。市場全体の変動によるシステマティック・リスクは、分散投資をしても消去しきれない。
肢2:適切。相関係数が+1未満であれば分散効果が働くため、ポートフォリオのリスクは各資産のリスクの加重平均以下となる。
肢3:不適切。相関係数が-1のとき、分散投資の効果は最大となる。
肢4:適切。シャープ・レシオは超過収益率を標準偏差で割った値で、収益率が同じなら標準偏差が小さい方が高く評価される。
一言まとめ
相関係数は小さいほど分散効果が大きく、-1で最大、+1で効果なしと覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1システマティック・リスクは、市場全体の変動の影響を受けるリスクであり、分散投資によっても消去しきれないリスクとされている。
システマティック・リスクは市場全体の変動の影響を受けるリスクで、分散投資によっても消去しきれない。
○肢2ポートフォリオのリスクは、組み入れた各資産のリスクを組入比率で加重平均した値以下となる。
資産間の相関係数は+1以下であるため、ポートフォリオのリスクは各資産のリスクを組入比率で加重平均した値以下となる。
×肢3異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数が-1である場合、ポートフォリオを組成することによる分散投資の効果(リスクの低減)は得られない。
相関係数が-1の場合、2資産の値動きが完全に逆方向となり、分散投資によるリスク低減効果は最大となる。効果が得られないとする点が誤り。
○肢4同一期間における収益率が同じ2つのファンドをシャープ・レシオで比較する場合、収益率の標準偏差の値が小さいファンドの方が、収益率の標準偏差の値が大きいファンドよりも当該期間において効率的に運用されていたと評価することができる。
シャープ・レシオは超過収益率を標準偏差で割って求めるため、収益率が同じなら標準偏差が小さいファンドの方が値が大きく、効率的に運用されていたと評価できる。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年1月 問27 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。