タックスプランニング2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年1月 FP2級学科 問37
法人税の益金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、法人は内国法人(普通法人)であるものとする。
- 1法人が法人税の還付を受けた場合、その還付された金額は、原則として、還付加算金を除き、益金の額に算入する。
- 2法人が個人から債務の免除を受けた場合、その免除された債務の金額は、原則として、益金の額に算入する。
- 3法人が個人から無償で土地の譲渡を受けた場合、その土地の時価に相当する金額は、原則として、益金の額に算入する。
- 4法人が支払いを受けた完全支配関係のある他の法人の株式等(完全子法人株式等)に係る配当等の額は、所定の手続により、その全額が益金不算入となる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
法人税の益金算入と益金不算入の区別を問う問題である。法人税の還付金、個人からの債務免除や無償譲受け、完全子法人株式等に係る配当等の取扱いが論点となる。
正解の根拠
法人税法第26条第1項は、同項各号に掲げるものの還付を受けた金額を益金の額に算入しないと定め、法人税法第26条第1項第1号は法人税額等の損金不算入の規定により損金の額に算入されないものを掲げている。肢1は「益金の額に算入する」としている点で誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。法人税の還付金は益金不算入であり、記述は逆である。
肢2:適切。個人から債務の免除を受けた場合、その金額は原則として益金の額に算入する。
肢3:適切。無償で土地を譲り受けた場合は、時価相当額が受贈益として益金の額に算入される。受贈益の益金不算入は法人による完全支配関係がある他の内国法人からのものに限られ、個人からの譲受けには適用されない(法人税法第25条の2第1項)。
肢4:適切。法人税法第23条第1項は、完全子法人株式等に係る配当等の額については控除や割合による減額を定めておらず、その全額が益金不算入となる。確定申告書等に明細を記載した書類を付けることが要件である(法人税法第23条第7項)。
一言まとめ
納付時に損金とならない法人税は、還付されても益金とならない、と対で覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1法人が法人税の還付を受けた場合、その還付された金額は、原則として、還付加算金を除き、益金の額に算入する。
法人税額等の損金不算入の規定により損金とならないものの還付金は益金の額に算入しないため、益金算入とする記述は誤りである。
○肢2法人が個人から債務の免除を受けた場合、その免除された債務の金額は、原則として、益金の額に算入する。
個人から債務の免除を受けた場合、免除された債務の金額は債務免除益として原則として益金の額に算入される。
○肢3法人が個人から無償で土地の譲渡を受けた場合、その土地の時価に相当する金額は、原則として、益金の額に算入する。
受贈益の益金不算入は法人による完全支配関係がある他の内国法人からのものに限られ、個人から無償で譲り受けた土地の時価相当額は益金の額に算入される。
○肢4法人が支払いを受けた完全支配関係のある他の法人の株式等(完全子法人株式等)に係る配当等の額は、所定の手続により、その全額が益金不算入となる。
完全子法人株式等に係る配当等の額は控除や割合による減額の定めがなく、明細書の提出を要件にその全額が益金不算入となる。
関連条文解説で引用
- 法人税法第26条第1項
- 法人税法第26条第1項第1号
- 法人税法第25条の2第1項
- 法人税法第23条第1項
- 法人税法第23条第5項
- 法人税法第23条第7項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年1月 問37 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。