タックスプランニング2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年5月 FP2級学科 問31
所得税の基本的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1所得税では、納税者本人が所得の金額とこれに対応する税額を計算し、申告・納付する申告納税方式が採用されている。
- 2所得税では、課税対象となる所得を10種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。
- 3所得税において、居住者は、国内で生じた所得についてのみ所得税の納税義務が生じ、国外で生じた所得について所得税の納税義務が生じることはない。
- 4所得税額の計算において課税総所得金額に乗じる税率には、課税総所得金額が大きくなるにつれて段階的に税率が高くなる超過累進税率が採用されており、その最高税率は45%である。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
所得税の基本的な仕組みとして、申告納税方式、所得の区分、居住者の課税所得の範囲、税率の構造を問う問題である。
正解の根拠
居住者が外国所得税を納付することとなる場合には、その年分の所得税の額のうち国外所得金額に対応する控除限度額を限度として、その外国所得税の額を所得税の額から控除する(所得税法第95条第1項)。この外国税額控除は、居住者の国外で生じた所得にも日本の所得税が課されることを前提とした仕組みである。したがって、国外で生じた所得について納税義務が生じることはないとする肢3は不適切である。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:適切。所得税は、納税者本人が所得の金額と税額を計算し、申告・納付する申告納税方式を採用している。
肢2:適切。課税対象となる所得は10種類に区分され、種類ごとに定められた方法で所得の金額を計算する。
肢3:不適切。居住者は国内で生じた所得だけでなく、国外で生じた所得についても納税義務を負い、二重課税は外国税額控除で調整される。
肢4:適切。所得税法第89条第1項は、課税総所得金額を表の上欄の金額に区分し、それぞれに下欄の税率を乗じた金額を合計すると定めており、超過累進税率である。最高税率は45%である。
一言まとめ
居住者は国外で生じた所得にも課税され、その二重課税を外国税額控除で調整する、とセットで覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1所得税では、納税者本人が所得の金額とこれに対応する税額を計算し、申告・納付する申告納税方式が採用されている。
所得税は、納税者本人が所得の金額と税額を計算して申告・納付する申告納税方式を採用しており、記述は正しい。
○肢2所得税では、課税対象となる所得を10種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。
所得税では課税対象となる所得を10種類に区分し、種類ごとに定められた計算方法で所得の金額を計算するので、記述は正しい。
×肢3所得税において、居住者は、国内で生じた所得についてのみ所得税の納税義務が生じ、国外で生じた所得について所得税の納税義務が生じることはない。
居住者が外国所得税を納付する場合に国外所得金額に対応する所得税額を限度として控除する外国税額控除が定められており、居住者は国外で生じた所得にも納税義務を負うため誤り。
○肢4所得税額の計算において課税総所得金額に乗じる税率には、課税総所得金額が大きくなるにつれて段階的に税率が高くなる超過累進税率が採用されており、その最高税率は45%である。
課税総所得金額を表の上欄の金額に区分し、それぞれに下欄の税率を乗じて合計する超過累進税率であり、最高税率は45%であるから正しい。
関連条文解説で引用
- 所得税法第95条第1項
- 所得税法第89条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年5月 問31 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。