金融資産運用2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年5月 FP2級学科 問30
金融商品の取引等に係る各種法令に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1消費者契約法において、消費者が事業者の一定の行為により誤認または困惑し、それによって消費者契約の申込みまたは承諾の意思表示をしたときは、消費者はこれを取り消すことができるとされている。
- 2消費者契約法において、契約の解除に伴って消費者が支払う損害賠償の額を予定し、または違約金を定める消費者契約の条項は、すべて無効になるとされている。
- 3金融商品取引法において、株式の信用取引を行うに当たっては、新規建時の委託保証金率が30%以上必要とされ、かつ、最低委託保証金は100万円とされている。
- 4金融商品取引法において、投資助言業務を行う金融商品取引業者等は、原則として、その助言を受けた取引により生じた顧客の損失を補てんし、またはその助言を受けた取引により生じた顧客の利益に追加するため、当該顧客に対して財産上の利益を提供することができるとされている。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
消費者契約法の取消しと不当条項、信用取引の委託保証金、投資助言業務の禁止行為を横断的に問う問題である。
正解の根拠
消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、重要事項について事実と異なることを告げるなどの行為をしたことにより誤認をし、それによって申込み又は承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる(消費者契約法第4条第1項)。一定の行為により困惑した場合も同様である(消費者契約法第4条第3項)。肢1はこれらの内容に合致する。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:誤認・困惑による意思表示は取り消すことができ、適切。
肢2:消費者契約法は、消費者の利益を不当に害することとなる条項の全部又は一部を無効とする(消費者契約法第1条第1項)。違約金条項等も平均的な損害の額を超える部分が無効となるにとどまり、すべて無効ではないため不適切。
肢3:委託保証金率30%以上は正しいが、最低委託保証金は100万円ではなく、より低い金額とされているため不適切。
肢4:金商法第41条の2第1項第5号により、投資助言業務に関して、助言を受けた取引による顧客の損失の補てん等のために財産上の利益を提供することは禁止されているため、不適切。
一言まとめ
「誤認・困惑なら取消し」「不当条項は全部又は一部無効」。損失補てんは投資助言業務でも禁止。
一問一答各肢の正誤
○肢1消費者契約法において、消費者が事業者の一定の行為により誤認または困惑し、それによって消費者契約の申込みまたは承諾の意思表示をしたときは、消費者はこれを取り消すことができるとされている。
事業者の一定の行為により消費者が誤認し、又は困惑して申込み又は承諾の意思表示をしたときは、消費者はこれを取り消すことができる。
×肢2消費者契約法において、契約の解除に伴って消費者が支払う損害賠償の額を予定し、または違約金を定める消費者契約の条項は、すべて無効になるとされている。
消費者契約法は不当な条項の全部又は一部を無効とするものであり、損害賠償額の予定・違約金条項は平均的な損害の額を超える部分が無効となるにとどまり、すべて無効ではない。
×肢3金融商品取引法において、株式の信用取引を行うに当たっては、新規建時の委託保証金率が30%以上必要とされ、かつ、最低委託保証金は100万円とされている。
信用取引の新規建時の委託保証金率が30%以上とされる点は正しいが、最低委託保証金は100万円ではなく、より低い金額とされている。
×肢4金融商品取引法において、投資助言業務を行う金融商品取引業者等は、原則として、その助言を受けた取引により生じた顧客の損失を補てんし、またはその助言を受けた取引により生じた顧客の利益に追加するため、当該顧客に対して財産上の利益を提供することができるとされている。
投資助言業務に関し、助言を受けた取引による顧客の損失の補てんや利益の追加のために財産上の利益を提供することは禁止されている。
関連条文解説で引用
- 消費者契約法第4条第1項
- 消費者契約法第4条第3項
- 消費者契約法第1条第1項
- 金商法第41条の2第1項
- 金商法第41条の2第1項第5号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年5月 問30 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。