不動産2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年5月 FP2級学科 問50
不動産の投資判断手法等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1NOI利回り(純利回り)は、対象不動産から得られる年間の純収益を総投資額で除して算出される利回りであり、不動産の収益性を測る指標である。
- 2NPV法(正味現在価値法)による投資判断においては、対象不動産から得られる収益の現在価値の合計額が投資額を下回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。
- 3DSCR(借入金償還余裕率)は、対象不動産から得られる収益による借入金の返済余裕度を評価する指標であり、対象不動産に係る当該指標の数値が1.0を下回っている場合は、対象不動産から得られる収益だけで借入金を返済することができる。
- 4DCF法は、対象不動産の一期間の純収益を還元利回りで還元して対象不動産の価格を求める手法である。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
不動産の投資判断に用いられるNOI利回り、NPV法、DSCR、DCF法について、それぞれの算出方法と判定の基準を正しく理解しているかを問う問題である。
正解の根拠
NOI利回り(純利回り)は、年間の賃料収入から諸経費を差し引いた純収益を総投資額で除して算出する利回りであり、不動産の実質的な収益性を測る指標である。肢1はこの定義どおりの記述である。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:適切。純収益を総投資額で除して求め、収益性を測る指標である。
肢2:不適切。NPV法では、収益の現在価値の合計額が投資額を上回る場合に有利と判定する。下回る場合は投資額を回収できず、不利と判定される。
肢3:不適切。DSCRは純収益を借入金の元利返済額で除した値であり、1.0を下回ると収益だけでは返済できない。返済できるのは1.0を上回る場合である。
肢4:不適切。一期間の純収益を還元利回りで還元するのは直接還元法である。DCF法は、保有期間中の各期の純収益と保有期間満了時の復帰価格を現在価値に割り引いて合計する手法である。
一言まとめ
NPVはプラスなら有利、DSCRは1.0を上回れば返済可能、一期間なら直接還元法・複数期間ならDCF法と押さえる。
一問一答各肢の正誤
○肢1NOI利回り(純利回り)は、対象不動産から得られる年間の純収益を総投資額で除して算出される利回りであり、不動産の収益性を測る指標である。
NOI利回り(純利回り)は、年間の純収益を総投資額で除して求める利回りで、不動産の収益性を測る指標であり、記述どおりである。
×肢2NPV法(正味現在価値法)による投資判断においては、対象不動産から得られる収益の現在価値の合計額が投資額を下回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。
NPV法では、収益の現在価値の合計額が投資額を上回る(正味現在価値がプラスの)場合に有利と判定する。下回る場合は不利であり、記述は逆である。
×肢3DSCR(借入金償還余裕率)は、対象不動産から得られる収益による借入金の返済余裕度を評価する指標であり、対象不動産に係る当該指標の数値が1.0を下回っている場合は、対象不動産から得られる収益だけで借入金を返済することができる。
DSCRは純収益を借入金の元利返済額で除した値であり、1.0を下回っていると、対象不動産から得られる収益だけでは借入金を返済できない。
×肢4DCF法は、対象不動産の一期間の純収益を還元利回りで還元して対象不動産の価格を求める手法である。
一期間の純収益を還元利回りで還元して価格を求めるのは直接還元法である。DCF法は複数期間の純収益と復帰価格を現在価値に割り引いて合計する手法である。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年5月 問50 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。