相続・事業承継2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年5月 FP2級学科 問52
相続時精算課税制度(以下「本制度」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1本制度の適用を受けた贈与財産に係る贈与税額の計算上、適用される税率は、一律25%である。
- 2本制度において、贈与者および受贈者の年齢が適用要件を満たすかどうかは、贈与があった年の1月1日現在の年齢で判定する。
- 3本制度の適用を受けることを選択した場合、その選択をした年分以後、その選択に係る贈与者から贈与により取得した財産については、暦年課税に変更することができない。
- 4本制度の選択に係る贈与者が死亡した場合における相続税額の計算上、相続税額からすでに納めた本制度に係る贈与税相当額を控除してもなお控除しきれない金額は、相続税の申告により還付を受けることができる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
相続時精算課税制度について、贈与税の税率、年齢要件の判定時期、選択の撤回の可否、相続時の贈与税相当額の精算(還付)を問う問題である。
正解の根拠
本制度を選択した贈与財産に係る贈与税の額は、特定贈与者ごとの課税価格から特別控除額を控除した後の金額に、百分の二十の税率を乗じて計算する(相続税法第21条の13第1項)。したがって税率は一律20%であり、25%とする肢1は不適切である。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。税率は一律20%である。
肢2:適切。受贈者が18歳以上の直系卑属である推定相続人であること、贈与者が60歳以上であることは、いずれも贈与の年の1月1日において判定する(相続税法第21条の9第1項)。
肢3:適切。届出書は撤回することができない(相続税法第21条の9第6項)。その年分以後、その贈与者からの贈与は本制度で計算するため、暦年課税に戻れない。
肢4:適切。控除しきれない贈与税相当額は、相続税の申告書の提出により還付される(相続税法第33条の2第1項)。
一言まとめ
本制度は「特別控除・税率20%・撤回不可・控除しきれない額は還付」をセットで覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1本制度の適用を受けた贈与財産に係る贈与税額の計算上、適用される税率は、一律25%である。
本制度の贈与税額は、特別控除後の課税価格に百分の二十の税率を乗じて計算するので、税率は一律20%であり、25%ではない。
○肢2本制度において、贈与者および受贈者の年齢が適用要件を満たすかどうかは、贈与があった年の1月1日現在の年齢で判定する。
受贈者が18歳以上の直系卑属である推定相続人か、贈与者が60歳以上かは、いずれも贈与の年の1月1日において判定する。
○肢3本制度の適用を受けることを選択した場合、その選択をした年分以後、その選択に係る贈与者から贈与により取得した財産については、暦年課税に変更することができない。
相続時精算課税の届出書は撤回することができず、届出書に係る年分以後その贈与者からの贈与財産は本制度で贈与税額を計算するため、暦年課税に戻れない。
○肢4本制度の選択に係る贈与者が死亡した場合における相続税額の計算上、相続税額からすでに納めた本制度に係る贈与税相当額を控除してもなお控除しきれない金額は、相続税の申告により還付を受けることができる。
相続税額から本制度に係る贈与税相当額を控除してもなお控除しきれない金額は、相続税の申告書に記載することで還付を受けられる。
関連条文解説で引用
- 相続税法第21条の13第1項
- 相続税法第21条の9第1項
- 相続税法第21条の9第6項
- 相続税法第21条の9第3項
- 相続税法第33条の2第1項
- 相続税法第33条の2第4項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年5月 問52 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。