ライフプランニングと資金計画2024年10月1日時点の法令に基づく出題です
2025年1月 FP2級学科 問5
確定拠出年金の企業型年金を新たに導入する際の既存の退職金制度等との関係等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1厚生年金適用事業所の事業主が企業型年金を実施しようとする場合、労使合意に基づいて企業型年金に係る規約を作成し、当該規約について都道府県知事の承認を受ける必要がある。
- 2退職給与規程に基づき退職一時金制度を実施している企業が、同制度を廃止して同制度に係る資産を企業型年金に移換する場合、単年度で一括して資産を移換することができる。
- 3確定給付企業年金を実施している企業が、同制度に係る資産を企業型年金に移換した場合、確定給付企業年金の加入期間は、60歳に達した日の前日が属する月以前の期間に限り、確定拠出年金の通算加入者等期間に通算される。
- 4中小企業退職金共済に加入している企業が、事業の拡充等により中小企業者でなくなり、所定の申出により共済契約を解除する場合、当該契約に係る資産を企業型年金に移換することはできない。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
企業型年金を新たに導入する際の規約の承認手続と、既存の退職一時金制度・確定給付企業年金・中小企業退職金共済から企業型年金への資産移換の可否および期間通算を問う問題である。
正解の根拠
確定拠出年金法第54条第1項により、企業型年金の資産管理機関は、確定給付企業年金に係る資産の移換を受けることができる。移換を受けたときは、事業主に使用された期間のうち、60歳に達した日の前日が属する月以前の期間に限り、通算加入者等期間に算入される(確定拠出年金法第54条第2項)。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。規約は労働組合等の同意を得て作成し、厚生労働大臣の承認を受ける(確定拠出年金法第3条第1項)。都道府県知事ではない。
肢2:不適切。退職一時金制度からの資産移換は、単年度で一括して行うのではなく、複数年度に分割して移換する取扱いである。
肢3:適切。上記のとおり、期間の通算は60歳前の期間に限られる。
肢4:不適切。移換対象には中小企業退職金共済も含まれ、中小企業者でなくなり共済契約を解除する場合、企業型年金へ移換できる。
一言まとめ
規約の承認は厚生労働大臣、退職一時金からの移換は分割、確定給付企業年金からの移換期間は60歳前まで通算、と整理しておく。
一問一答各肢の正誤
×肢1厚生年金適用事業所の事業主が企業型年金を実施しようとする場合、労使合意に基づいて企業型年金に係る規約を作成し、当該規約について都道府県知事の承認を受ける必要がある。
企業型年金の規約は、労働組合等の同意を得て作成し、都道府県知事ではなく厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
×肢2退職給与規程に基づき退職一時金制度を実施している企業が、同制度を廃止して同制度に係る資産を企業型年金に移換する場合、単年度で一括して資産を移換することができる。
退職一時金制度から企業型年金へ資産を移換する場合は、単年度で一括ではなく、複数年度に分割して移換する取扱いとされている。
○肢3確定給付企業年金を実施している企業が、同制度に係る資産を企業型年金に移換した場合、確定給付企業年金の加入期間は、60歳に達した日の前日が属する月以前の期間に限り、確定拠出年金の通算加入者等期間に通算される。
確定給付企業年金の資産を企業型年金に移換した場合、60歳に達した日の前日が属する月以前の期間に限り、通算加入者等期間に算入される。
×肢4中小企業退職金共済に加入している企業が、事業の拡充等により中小企業者でなくなり、所定の申出により共済契約を解除する場合、当該契約に係る資産を企業型年金に移換することはできない。
中小企業退職金共済法の規定による退職金共済に係る資産も企業型年金への移換の対象であり、中小企業者でなくなり共済契約を解除する場合は移換することができる。
関連条文解説で引用
- 確定拠出年金法第3条第1項
- 確定拠出年金法第54条第1項
- 確定拠出年金法第54条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2025年1月 問5 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。